電車内で人命救護 柴田さんと釜石さんを表彰

 消防士で救急救命士の柴田篤志さん(36)と看護師の釜石清美さん(56)が、仕事帰りの電車内で人命救護に貢献したとして、4月17日(木)11:00から小樽市消防本部(花園2・見山義秋消防長)で表彰式が行われた。

 

 3月6日(木)19:30頃、JR張碓駅とJR朝里駅の中間あたりを走行中の小樽行快速エアポートの車内で、柴田さんの隣に座っていた20代の男性が崩れ落ちるように倒れ痙攣した。釜石さんも崩れたところを見て駆けつけ脈がないことを確認。

 

 柴田さんが胸骨圧迫し、釜石さんが気道確保をするうち、男性は意識を回復し、築港駅で救急隊員へ引き渡された。男性はすでに社会復帰したという。同本部では勇敢で他の模範となる行動だと称えた。

 

 柴田さんは、「釜石さんもいたので自信を持って自然にできたと思う。救急の仕事をしているので当然のこと。表彰は光栄なこと」と話し、釜石さんは「柴田さんもいたので、勇気を出して気道確保した。当たり前のことをしただけ。普段職場でも定期的に一次救命の訓練があるので、それが活かされて良かった」と話していた。

 

 見山消防長は、「今回の事例は、医療従事者の方と消防職員の方が、倒れた方のすぐそばにいたことで、初動対応がすぐにできた。一般市民の方々にも初動対応ができるように、私たちとしては、救急講習を通じて救急処置の習得を市民に広めていきたい。

 

 柴田さんも釜石さんも、当たり前のこと普段やっていることが自然に出ただけだと、そのような市民が沢山いるように、講習などに力を入れなければならないと改めて感じた」と話した。

 

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