小樽商科大学(緑3穴沢眞学長)の2024(令和6)年度学位記授与式が、3月17日(月)11:00から同大第1体育館で行われ、保護者や来賓が見守る中、卒業生と修了生が旅立ちの日を迎えた。
今期卒業生は新型コロナウイルスが発生したばかりの春に入学し、オンライン授業で学校に通学もないまま2年目が続き、3年生になった5月にコロナが5類に移行し、やっと登校が始まり、初めて同級生と先生と対面して通常授業を徐々に取り戻した。
霙交じりの雪が降り続く生憎の空模様となった当日、卒業生512名と修了生40名・合計552名が、真新しいスーツや袴・振袖の晴れ姿で旅立ちの日を迎えた。
各学科の代表が、穴澤学長から学位記を手渡されると改めて卒業の実感を感じていた。
穴澤学長は、「継続的に自ら学ぶ姿勢を身に付けてほしい。社会に出るとこれまで以上に学びが必要となる。常に高い水準を持ち、弛まぬ努力を続けてほしい」と告辞を述べた。
北海道国立大学機構・長谷山彰理事長の告辞をはじめ、公益社団法人緑丘会・幸坂眞也理事長などの祝辞を公式HPに掲載。
優秀な学生5名が表彰され、同大合唱サークルグリー&カンターレ男女8名が、校歌と若人逍遥の歌を披露した。
商学部社会情報学科を卒業した青木麻耶さんは、「社会人枠の受験で入学し、いろいろなことが経験でき、コロナ禍もあって印象深い日々を過ごした。働いている身で、アカデミックなことと現場はどう繋がっているかを、社会人だから分かることができとても楽しかった。悔いはないが、もう一度入れるとしたら学びたい。大学での学びをどう職場で活かしていくか、これからの仕事に活かしたい」と話した。
大学院修士課程卒業のジョエルさん(コートジボワール共和国)は、成績優秀で学生表彰も受け、「日本の文化も知ることができて良かった。コートジボワールと日本のために頑張りたいと思う」と話した。
イノーラさん(モザンビーク共和国)は、「モザンビークと違うことがいろいろとあって戸惑いもあったが、すぐに慣れた。大学院に進みもっと学び、学位を取ってモザンビークに戻りたい」と意欲を示し、式に出席したイノーラさんの母親も、「娘の大切な卒業式に出席でき、とても幸せです」と感慨深い様子だった。2人は共に、博士後期課程に進む。
今年度(9月卒業生14名含む)就職状況は、昼間・夜間主コース526名の卒業生のうち、就職希望者490名、内定者数は479名で内定率は97.8%、昨年より0.3ポイント下がった。非就職者30名、進学は6名だった。
道内企業や安定した公務員志望の道内での就職が多かったこれまでの傾向と違い、道内本社企業への就職が48.2%と、半数を下回り、道外の大手企業志願者も増えているとのことだ。
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