小樽市では、例年になく、高齢者施設や乳幼児施設等におけるノロウイルスの集団感染が多数発生し、小樽市保健所(田中宏之所長)は、感染対策をしっかりと行い感染症予防に努めるよう注意を呼びかけている。
ノロウイルスによる2025(令和7)年の集団感染の発生数が5件83人(1月1件18人、2月3件43人、3月1件22人)となった。2024(令和6)年1月〜12月が4件だったため、1月〜3月上旬で前年を上回る勢いだ。
直近の発生状況は、2月25日(火)高齢者施設で12人、3月1日(土)医療機関で22人。
冬季の感染性胃腸炎の集団感染の多くは、食中毒の原因のひとつとなるノロウイルスによるものと考えられる。
通常3日以内で回復するが、乳幼児や高齢者は脱水を起こしやすいので早めに医療機関の受診を。
経口感染・接触感染・飛沫感染が経路で、感染対策としては、調理前や食事前・帰宅後・患者の看病や介護の後など、こまめに石鹸と流水でしっかり手を洗う。適切な温度で十分な時間で加熱して調理を行い、症状がある人は食品の調理を控える。
アルコール消毒は効果がなく、吐物の処理も十分注意して汚染された場所を適切な濃度の次亜塩酸ナトリウムで広範囲に行う。
保健所では、「今後増える可能性もあり、吐物の処理には、アルコールではなく、次亜塩素酸ナトリウムを用意しておくことが大切」と話している。