市立小樽美術館(色内1・苫名真館長)の2025(令和7)年度特別展「能舞台の華」のプレイベントとして、、3月15日(土)・16日(日)、同館1階市民ギャラリーで「朗読と琵琶—源氏物語 夕顔/結心展」を開催する。
札幌在住の女優・堀きよ美氏の朗読と薩摩琵琶奏者の黒田拓氏の朗読ユニット「水鏡」が、源氏物語“夕顔”の世界へ誘う。
同ユニットは札幌を拠点に活動し、「源氏物語〜夕顔」は、出前出張講座等の依頼もあり、北海道立文学館を皮切りに占冠・遠軽・室蘭で公演し、観客を魅了、小樽では初めてとなる。
堀氏は、昨年6月に同館で開催したたからのりこ氏の親子展での関連事業で朗読劇に出演し、同年11月には同館特別展関連事業にも参加。多くの来場者に感動を与えている。
今回は、悲しい物語ではある夕顔の魅力を、薩摩琵琶の音色に合わせて語り、同氏の着付けの師匠にコラボレーションを依頼したという。
小樽初公開となる前結び宗家きの和装学院山ノ内支部さくらの会(山ノ内順子主宰)による「結心展」を同時開催。
帯を切らずに製作したブーケなどの立体オブジェ30点と、着付けをしたマネキン5、6体を展示。不要になった帯が主役となって再び蘇り、豪華な世界を演出する。
同会は着付け・帯結びのアート・踊りながら着付けする事業を展開中で、結婚式のブーケや花束替わり演出。マレーシアでも、和装文化を発信し衣装の成り立ちなどを講演している。
堀氏は、「源氏物語のいにしえの時代、生と死が隣り合わせだった。話としては悲しいが、いつも死があるからこそ精一杯生きている。1人の人への集中的な愛や死が生きる力になっている。
女性に生きた男性として見ることもでき、共通点は女性の嫉妬と人間臭さを伝えられたらと思う。1回目は結心展とコラボし、2回目は能面とコラボ、源氏物語の朗読はコラボによって変化する。ぜひ見てもらいたい」と、来場を呼びかけた。
山ノ内氏は、「エコを求められている。皆さんの家にある帯を絞めてみたり、習うのも良い。風にあてる機会にしてもらい。今までにない情景が見られると思う」と話した。
4月26日(土)〜6月29日(日)開催の特別展「能面—松野奏風・松野秀世と能面—外沢照章の世界」から、能面作家の外沢氏が制作した作品から女面の秀作を選び、スライドショーで上映する。
結心展 3月15日(土)〜16日(日)13:00〜17:00(16日〜16:00)
朗読と琵琶「源氏物語—夕顔」出演・水鏡 3月16日(日)14:00〜15:10
市立小樽美術館(色内1)1階市民ギャラリー
◎小樽市民ギャラリー朗読と琵琶「源氏物語・夕顔」/結心展(外部)
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