未来創造高校定時制60歳代生徒 第2種電気工事士合格

 北海道小樽未来創造高等学校定時制(最上1)電気・建築科・電気コースの新尚文さん(64)と中一雄さん(69)が、国家資格の第2種電気工事士に初挑戦で見事合格。中さんの合格は最高齢同一記録となった。

 

 第2種電気工事士は、住宅や比較的小規模な工場の電気工事をするのに必要な国家資格で、家や小さな工場のコンセント・照明などの配線、エアコンの設置やスイッチの修理ができる。

 

 同校定時制は、電気・建築家の1学級で電気コースと建築コースに分かれ、地域社会に貢献する良き働き手と職業人の育成を目指している。高校既卒者は専門科目の教科のみを学習し、3年間で卒業する「3卒性」の制度があり、新さんと中さんは現在2年生。

 

 ほかに計算技術検定3級・4級、情報技術検定3級にも合格し、常にチャレンジ精神を持って欠席せずに学校に通い、他の生徒の手本になっている。

 

 9月20日(金)の学科試験で合格し、12月15日(日)に技能試験が行われ、1月17日(金)に合格が分かった。授業では、技能試験対策として4月〜12月に週1回3時間ずつ100時間の学習を行い、合格を掴んだ。

 

 同コース長の嶋田教諭は、「同コースの最終目標としている第2種電気工事士に、2年間の学習で合格したことはとてもすごい。まして60歳代でのダブル合格。若い人たちの道標・羅針盤となってもらっている。今後も勉強を続けてもらいたい」と努力を称えた。

 

 新さんは、「第2種の勉強アプリを使ったり教科書を読んだり、過去問などを繰り返した。合格は嬉しかった。周りも喜んでくれた。

 

 以前海上保安で仕事をしていたが、改めて学校で学び直した。いろいろな資格を取り、国家資格を取るのが趣味でもある。この資格をどう生かすかは考え中。後志管内での電気や建築が学べる定時制はここだけなので、ぜひ学んでほしい」と話した。

 

 中さんは、「みっちり勉強し全部覚えるのが大変だったので合格は嬉しかった。何か仕事ができればとこの資格を受験したので、電気工事屋さんに就職して現場でやってみたい。難しいけど第3種電気主任技術者にも挑戦したい。電気工事士が足りなくなると聞くので、ぜひ後輩にも学んでもらいたい」と話した。

 

 現在、同校定時制生徒は、4年卒業生9人と社会人学生3年卒業生5人の14名が在学。このうち3月で3名が卒業する。学校見学も随時実施し、社会人学生の入学を募集している。問合せ:0134-23-6105 小樽未来創造高校定時制。

 

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