函館税関小樽税関支署では、12月10日(火)~19日(木)の税関「年末特別警戒」の実施に合わせ、10日9:45から職員16名が出席して、髙城典裕監視部長が訓示を述べ、関係機関と連携し積極的な水際取り締りの強化に努めるよう士気を高めた。
髙城部長は、「年末にかけては人や物の往来が活発となり繁忙期となるが、函館税関ではこの時期を狙った密輸事案の増加に伴い、10日~19日の10日間を、覚せい剤等不正薬物・テロ関連物資の密輸、さらには金の密輸の取り締り強化期間とした。
全国の税関が摘発した不正薬物の押収量は、8年連続で1トンを超え、本年は上半期だけですでに1トンを超える深刻な状況が続く。
金の価格高騰もあって全国の税関が、今年上半期に摘発した金地金等の押収量は1トンに迫り、先月28日に開催された税関長会議において、金地金等の水際の取り締りを一層強化することとした。
職員にはこういった状況を把握し、今回の年末特別警戒を機に関係機関等との連携をさらに進化させ、国民の期待と信頼に応え、税関の使命である国民の安心安全な社会の実現を果たすべくしっかりと職務に努めたい」と述べ、その後、金地金の対策に関しての検査機器の説明が行われた。
函館税関における2023(令和5)年及び2024(令和6)年1月~10月における摘発状況は、2023(令和5)年の摘発件数15件、2024(令和6)年1月~10月の摘発件数19件、不正薬物犯19件(覚醒剤1件・大麻10件・麻薬5件・指定薬物3件)。
告発状況は、2023(令和5)年24件・2024(令和6)年1月~10月14件、不正薬物事犯14件(覚醒剤1件・大麻6件・麻薬4件・指定薬物3件)。
2月の新千歳空港から入国したタイ人男性の携帯品検査の際、スボン及びキャリーバッグ内から大麻約5.99gを発見し摘発。同月密輸しようとしたタイ人男性を札幌地方検察庁へ告発した。
また、同月にスペインから倶知安町内宛に送られてきた、国際郵便物に隠されていたコカイン3.63g・ケタミン1.59gを、横浜税関川崎外郵出張所職員が発見し、北海道警察本部刑事部組織犯罪対策局組織犯罪対策第2課と共同調査の上、4月に密輸しようとしたタイ人男性1名及びオランダ人女性1名を札幌地方検察庁に告発した。
7月フランスから札幌市内宛に送られてきた国際郵便物に隠されていた指定薬物120.09gを東京税関東京外郵出張所職員が発見し、9月密輸入しようとしていたインドネシア人男性1名を札幌地方検察庁に告発した。
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