昭和の大スター・石原裕次郎の生誕90年(1934年12月28日生)を記念し、ゆかりの深い小樽からありがとうを込め、小樽市民センター(色内2)マリンホールを会場に、12月7日(土)特別上映会を開催し、裕次郎ファンらが名作を鑑賞し、改めて裕次郎氏の魅力を再認識した。
主催の昭和文化アーカイブス(御手洗企画内)代表の御手洗志帆氏(札幌在住)は、こんなにも小樽に気持ちを寄せた大スターの生誕90年企画を、自分がやらなくては後悔すると初企画で裕次郎作品の上映を考えた。
2部構成で、第1部は素顔の裕次郎物語・映画「狂った果実」を、第2部はテレビドラマ「大都会闘いの日々」第8話「俺の愛したちあきなおみ」を上映。
1・2部共に上映後は、娯楽映画研究家の佐藤利明さんが裕次郎氏について語る講演会が、貴重な映像を交えて開催された。
佐藤氏はオトナ歌謡曲プロデューサーで、昭和のエンターテイメントの伝道師。裕次郎関連著書の「石原裕次郎昭和太陽伝」や「石原プロモーション58年の軌跡」など多数を出版。何よりも熱烈な裕次郎ファンのひとりだ。
脚本家の倉本聰氏との深いつながりや、同氏が裕次郎氏を主人公に書き下ろした作品に纏わるエピソードも紹介され、亡くなる年の1987(昭和62)年にスポットをあて、毎年出演していた松竹梅のCMや最後にレコーディングをした曲の経緯も語られ、さらに、生前最後の宝酒造幻のCMも上映した。
佐藤氏は、「裕次郎さんは最後まで復活を続けた。病気・怪我・借金からも必ず復活した。31年間の芸能人生は復活し続けてきた。最後は病気で亡くなったイメージがあるが、亡くなる年4月に『わが人生に悔いなし』を出し、大ヒットして自らスターとしての幕を引いた。
永遠に僕らにとってのスター。新しい裕次郎ファンになる現象を生み出し続けていて、今年の生誕90年に繋がっている」と語った。
◎関連記事