今後入学試験が予定されている小樽商科大学(緑3・穴澤眞学長)で、小樽警察署(富岡1・竹内哲署長)よる不審者対応訓練が、11月21日(木)13:30から実施され、穴澤学長をはじめ大学職員15名が参加し、同署生活安全課と警護課4名が対応。
同大企画総務部・小島清志課長は、「防犯に係ることがなかったが、昨年7月に爆破予告があり、今回は刺股やカラーボールの使い方や警察への通報を体験し、大事な学生を守る前に我々が何をするべきか、考える機会にしてもらいたい」と話した。
同課・荒川係長は、「ニュースにはなっていなくても、市内でも刃物を持って暴れている人がいるのも事実で、身近に危険がある。警察の出動も時間がかかるため、実際に侵入してきた時どうするか、警察官が来るまで耐えてもらいたい。その対処方法を実践してもらいたい」と話した。
警官が犯人に扮し会議室のドアをノックし、職員の制止も聞かずに会議室に侵入。2分半ほど大暴れした。職員が刺股を使って防御したり、他の職員が机を使って犯人を遠ざけたりと本番さながらの訓練となった。
警察官は、「身の回りの椅子や机を使って犯人と距離を保ち、椅子を前に送りこんだり咄嗟の行動も良かった。密閉された空間は危険。机の配置で入口に背を向けて座るのは良いか配置を考えること。今日は警察ですとだけで入って来られるのは良いか?」と改めて防犯について考えた。
「ナイフを持った黒色の服を着た大柄な男」と、犯人の特徴を伝えた通報内容に対して、もっと具体的に髪型や色や長さも伝えるよう指導。大柄の男とは170cmか180cmか曖昧に伝わってしまうため、縦に大きい横に大きいなど、パーテーションの大きさと比較するなど、より具体的に伝えるよう注意し、同大に常備されている刺股の使い方を伝授した。
防犯カラーボールを実際に手に取り、服に当てるのは有効ではなく、狙いは足元でバウンドさせ飛沫が付くように投げ、車もタイヤに飛沫をつけることが望ましいと説明。このほか、国際テロについてや不審物件を発見した時などについても話があった。
訓練が終わった参加者は、「訓練したことに越したことはない。備えあれば憂いなし。日頃の仕事中でも常に防犯意識を持ち、今日の訓練を参考にしてもらいたい。
実際にこんなことが起きるとどうなるかが見られて良かった。この訓練をもっと多くの人が聞けば良かったと思う。1年ぶりに刺股を見て、継続することに意義あると感じた」と話し、女性職員は「刺股をどう使うのか、やってみることで知ることができ、緊急の際に参考になる」と話した。
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