公益財団法人全日本柔道連盟所属の五輪メダリストの山部佳苗さん(34)が、同連盟事務局の増田沙由美さんと小樽市立西陵中学校(富岡2・駒場秀剛校長)を訪れ、 保健体育科武道(柔道)特別授業を行い全校生徒143名が聴講した。
札幌市出身の山部さんは、柔道部のない東栄中学校に通っていため、スポーツクラブで柔道を続けていた。オリンピック出場を考えていなかったが、高校進学で本格的に柔道に打ち込み、柔道1本の厳しい生活を選択。中学や高校の友だちからの励ましや支えがあり頑張れたという。高校2年生の時インターハイで3位となったが、悔しさや勝負の難しさも体験。オリンピック出場を目指し山梨学院大学へ進学し、そこでできた仲間と一生懸命に柔道に打ち込んだ。
2016(平成28)年にリオデジャネイロ五輪代表に選出され、78kg超級で銅メダルを獲得。2020(令和2)年に現役を引退している。
講話に先立ち、1年1組と2年2組の生徒へ実技指導が行われ、胴着を来た生徒は柔道の技などについて学んだ。
全校生徒が体育館に集まってからも実演され、増田さんを相手に、足の膝下あたりに足を入れて投げる「膝車」を披露し、生徒も2人組になって技をかけて投げる練習をした。
次々に繰り出される技について説明があり、生徒らは間近で迫力ある技を見て拍手を送った。
講話では、「夢に向かうことをあきらめることも沢山あっても、頑張った努力のお陰で沢山の仲間に出会え、夢に進める過程は大きくなってからも財産だった。 犠牲と思うわず遊びたいのを我慢し努力して、夢に向かって努力してほしい。
代表になるまで2番手でなかなか前に進めないこともあったが、支えてくれる仲間・家族・指導者のお陰で自分に打ち勝つことができ、オリンピック代表にもなれて、これまでも苦労は絶対に将来努力する過程はものすごく大事になるので努力してほしい。
夢を持つことは大切なこと。それに向かって何をするか考えて、意見を周りの人に言うこともすごく大切。恥ずかしがらずに夢を叶えてかしい」と語り、柔道をしていて嬉しかったのは何かの質問に、「練習していた技で勝てた時」と答えた。
実技指導を受けた2年生男子は、「特別な時間で良かった。柔道のメダリストに初めて指導してもらい、とても勉強になった」と話した。
最後には、山部選手が獲得した銅メダルを披露するサプライズもあり、生徒は初めて見る銅メダルを触れるなどして興味を示していた。