小樽市老人クラブ連合会(佐々木茂会長)では、毎年恒例の交通安全講習会を、11月8日(金)13:30から小樽経済センター(稲穂2)4階ホールで開き、市内21の老人クラブから65名が参加した。
この事業は、会員の交通安全に関する意識の高揚と啓発を図ることを目的に、本年度は、北海道老人クラブ連合会「老人クラブ活性化支援・奨励メニュー事業」の助成対象とするため、交通安全講話を小樽警察署・武田健志交通課長の「飲酒運転の根絶について」と、介護講演を音楽療法士でNPO法人ほほえみ小樽音楽療法研究会・笠原祐子代表理事の「音楽で楽しむ介護予防について」が併せて実施された。
講演に先立ち、廣瀬保男小樽交通安全協会会長は、「10月まで市内で交通事故で亡くなった方は6名。昨年の同時期に比べ5名の増となり、年末まで2ヶ月を切ったとはいえ、予断の許さない状況が続く。今後も活動が活発となる年末を控え、交通事故の多発が気になるところ。
ますます日暮れも早くなり、高齢者以外の事故多発の危険性もある。今年は、パトライト作戦実施の国道5号線で死亡事故が4件発生し、引き続き対策が必要。
道警推奨のハンドサインでストップ運動、歩行者とドライバーの相互のおもいやりでお互い手を上げて合図して譲り合うことが大事となる。市内の交通事故防止と安全への協力をお願いしたい」と挨拶した。
小樽市生活環境部・飯田博美生活安全課長は、「今年は残念なことに市内の交通事故が多く、悲しい交通事故を無くすために、この講習会は有意義なもの。老人クラブ連合会の皆さんをはじめ、関係機関と連携をより一層深めながら交通事故防止に繋げたい」と述べた。
武田交通課長の講話「飲酒運転の根絶」と「スリップ事故」が始まり、最近車と歩行者の市内事故が、会社退社時刻17:00以降に急増していると言い、重大事故に繋がる恐れがあるため、夜光反射材を活用するよう促し、10年前の2014(平成26)年7月発生した小樽ドリームビーチの飲酒運転死亡事故の概要について説明。
北海道における飲酒事故・飲酒死亡事故件数の年別推移も紹介。2001(平成13)年危険運転致死傷罪施行、2002(平成14)年施行飲酒運転厳罰化行政処分の強化が続き、2014(平成26)年施行の自動車運転死傷処罰法、2015(平成27)年北海道飲酒運転の根絶に関する条例ができ厳罰化されたが、今年は飲酒運転で昨年の10名よりも多く14名の逮捕者があり、一向に飲酒運転がなくならない状況が続いている。
実際に飲酒運転した人やスリップ事故のドライブレコーダー映像を放映して注意を促し、これからの雪の影響での事故発生もあり、停まってくれるだろうと過信することなく、事故は身近にある・ほかの運転手が正常な意識とは限らない・飲酒先に車を持っていかないの3点をお願いしたいと締めくくった。
笠原氏が講師を務めた音楽で楽しむ介護予防についてが、簡単なストレッチからスタート。参加者は有意義な時間を過ごしていた。
参加した男性は、「車の運転はもうしていないが、今日の話は勉強になった。気を付けたいと思う」と話していた。
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