スペイン歌曲で第40回潮陵記念館コンサート

 第40回潮陵記念館コンサート「スペイン歌曲浪漫」(金久保兵士郎実行委員長)が、9月7日(土)15:00から行われ、同校OBやOG・関係者ら約210名が聴き入った。

 

 同校卒業生のソプラノ歌手でスペイン歌曲のスペシャリスト・谷めぐみ氏と、室内楽伴奏において国内外アーティストと多くの共演を果たす洗足学園音楽大学客員教授で東京音楽大学特任教授のピアニスト・浦壁信二氏が共演し、スペイン歌曲を披露した。

 

 谷氏は同校音楽部に入部し、顧問の教諭から声楽に進むようにと勧められ、一度断ったが、京都市立芸術大学音楽学部声楽専攻へ進み、バルセロナ市立高等学院でM.ガルシア・モランテに師事し、スペイン歌曲の幅広いレパートリーを得る。

 

 リサイタル・セミナー・レッスンなど、様々な機会を通じスペイン歌曲の魅力を伝え続けている。

 

 オープニングは母校の校歌を選曲し、声楽の路に進んだエピソードを交えて紹介した。人間味溢れ人間らしく歌う曲で、初めて人前で歌った思い出のスペイン古謡(18世紀のセビリャ—ナス、ハエンのモーロ乙女たち、ラ・タララ)を披露した。

 

 各作品に関するエピソードや歌詞の意味を紹介し、来場者にとってはより深く鑑賞する手がかりとなった。

 

 会場にはスペイン歌曲が響き、歌い手も来場者も汗を流しながら、スペイン歌曲の世界に吸い込まれていった。

 

 コンサート会場の記念館は、同校の歴史に関する資料を展示することを目的として、1980(昭和55)年に竣工された。

 

 1983(昭和58)年1月24日に、音響効果の良さから第1回目「フルートの夕べ」がスタート。第2回目は同年11月25日に「トリオ・ソナタの夕べ」。1年に1回もしくは2回の演奏会を開催し、今回は40回目の節目となった。

 

 ◎潮陵記念館コンサート(外部)