2024(令和6)年度小樽市総合防災訓練(迫俊哉本部長)が、8月30日(金)13:20から、各機関との連携要領を主体に訓練された。
大規模災害に対する各関係機関相互の協力体制の強化による防災技術の向上、市民の防災意識・知識を高めるため、今年度は、豪雨の影響による雨水施設からの溢水や多数の住宅への浸水・崖崩れの土砂災害の被害などが発生という想定で行われた。
30日(金)9:20に大雨警報、洪水警報、水防警報、14:00に記録的短時間大雨情報を発表。災害対策本部訓練を消防庁舎(花園2)6階講堂、実働訓練を市民消防防災研修センター(天神2)、避難所開設・運営訓練を東小樽会館(桜1)で実施し、19機関約300名が参加した。
災害対策本部では、本部長・副本部長・各部局長・訓練支援員・リエゾン(小樽開建・小樽海上保安部・第11特科隊・小樽警察署・小樽建設管理部・札幌管区気象台等)が集まり、災害発生現場や指定避難所との情報伝達・共有及び対応要領等に係る訓練を実施。
訓練の様子を、防災会議委員及び市議会議員等にYouTubeで限定配信した。
市民消防防災研修センターでは、大雨・土砂災害に伴う各関係機関等の連携を図る実働訓練が実施され、避難指示広報訓練・土砂災害関係機関合同訓練・応急タンク設置・汚水拡散防止訓練・応急復旧送電訓練などを実施。
市建設部は道路を塞いだ倒木の撤去を行い、土砂倒壊建物障害物除去訓練では、小樽市消防本部と消防団が、屋根に土砂が流れ込んだ建物内に閉じ込められた要救助者2名の救助を行った。
土砂や瓦礫を取り除き、意識がない56歳男性と歩行不能で右大骸骨骨折の50歳代女性を救出し、医療機関に搬送。
避難所として開設された東小樽会館では、避難所の通信や電力の確保・応急給水活動訓練などを実施。
15:30頃にすべての訓練が終了し、訓練支援員(北海道渡島総合振興局危機対策推進幹)から、「関係機関もほぼフル参加し重要な情報を共有。市長の記者会見を訓練の項目に盛り込み、ハザードマップも併設され、被害予測・被害指示を出す基礎資料となり良かった。
本部長がしっかりと状況を確認できた。本部会議の報告は、現在の状況・処置した対応・今後の対応と3つに分けて完結されていて良かった。指示を受けたがノーリアクションだった人がいて、了解したとの意思表示が必要。
状況図に必要なのは、小樽市で何か起こっているか・避難指示をどこに出したか・避難所はどこで開設しているか、一目で分かるものが良く、それを目指してもらいたい。重要な事項を、さらに時期的特性や市民への影響・問題点・課題点を添えると良い」とアドバイスがあった。
その後、参加した関係機関による意見交換会が開かれ、小樽開発建設部から、「今回の訓練では、主に国道339号天神3丁目付近の土砂崩落に伴う対応状況などが行われた。本来のリエゾンの任務は、被災した実態の支援内容の把握が重要な仕事と認識しているが、今回は国道の災害に関してのこちらからの情報提供が主になっていた。
国から小樽市への支援などの台詞などを盛り込み、少し検討する必要があったと感じた。
また、通行止めの件だが、これだけの降雨があった場合は、道路が通行止めになるんだと共通した認識を持つ事も重要である」と述べた。
◎関連記事