小樽警察署(富岡1・竹内哲署長)では、8月23日(金)10:30から、特殊詐欺被害を未然に防止した小樽銭函西郵便局(銭函1)の仁部和美局員に感謝状を贈る贈呈式を行った。
7月23日(火)、高齢男性が同局窓口を訪れ、対応した仁部局員が詳細を聴取したところ、特殊詐欺であることが分かり、警察へ通報し被害を未然に防止。
この高齢者は、窓口に良く来るお客さんではなかったが、同日の1週間前にも来局していた夫婦で、奥さんは体が不自由なため、仁部さんが外へ迎えに行きATMに案内。
1週間後、再び同局を訪れて聞いてほしいことがあると話し始めた。前日の夕方、小樽警察署を騙る人から電話がかかってきて、元郵便局員が暗証番号を漏洩させた19件のうち、この高齢者夫婦も該当し。確認のため暗証番号を教えてほしいと言い、自宅にも警察署員を名乗る人が訪問。翌日改めて自宅に来るとの内容だった。
明らかにおかしいとメモを取り、同局から同署生活安全課へ連絡し、被害を未然に防ぐことができた。顔見知りの客ではなかったが、1週間前の来局時に声をかけていたことなどから、日頃の心遣いが高齢者の心を開いた。
竹内署長は、「声をかけるのは簡単なようで難しい。素晴らしいセンスがある。被害を未然防止してもらいとてもありがたい。警察には相談していなかったので、警察に電話することはハードルが高いのかもしれない。騙されないと思っていても巧みな手口で騙されてしまう。誰もが被害に遭う可能性がある」と注意を呼びかけるとともに感謝した。
仁部さんは、「レターパックで現金は送れないと1度阻止したこともあったが、賞状をいただいたのは初めて。お客さんに何もなくて良かった。電話の相手が次の日にも自宅に来ると聞き、とても不安に思っていたと思う」と話していた。
佐藤友春郵便局長は、「真摯に話を聞く人で、みんなから愛されている。日頃から笑顔で対応してくれるからこそ、何かあった時にも頼りにされている。
当局では、突然大きな金額の時は、お客さん1人で終わらせないように注意している。100万円でも使い道など理由を聞いている」と話した。
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