存続と建替えを願う手宮保育所を守る会が活動報告

 5月10日(金)に発足された手宮保育所を守る会(吉川勝彦代表)が、7月21日(日)14:00から梅広会館(梅ヶ枝町10)で2ヶ月間にわたる活動の報告会を開いた。

 

 5月中旬から存続と建替えを求める署名活動を始め、6月6日(木)に同会役員4名が、小樽市子ども未来部を訪問し529筆の署名を手渡した。

 

 その後も活動を続け、さらに7月16日(火)916筆を提出。2ヶ月間で集まった署名1445筆に対し、同部部長は「しっかりと受け止める」と述べた。

 

 2年前の建て替え案が訳もなく変わったことによる疑問や怒りが強く、他人事ではないと感じてくれた人が多かったのが、短期間でこんなに署名が集まった要因だという。

 

 手宮地区に保育所がなくなることで住民が減るのではと心配する人、子どもや孫が世話になりなんとか残したいと願う人が署名に協力。

 

 報告会に参加した高野さくら共産党議員は、今年6月開会の第2回定例会で手宮保育所の存続について会派代表質問している。

 

 高野議員によると、14年前に保育所をどうするか検討して、2014(平成26)年に長橋保育所を廃止。最上保育所も手宮保育所も老朽化が激しく、最上保育所の近くに2つの保育所があったことや、手宮保育所も古くなくす方向も考えたが、0歳児が待っている状況があり、両方の存続を決め、2024(令和6)年度に建替える案を示していた。

 

 しかし、今年3月の子ども・子育て会議では、「手宮保育所を廃止しても、民間の保育所で保育需要をカバーできる」との意見書が提出されている。

 

 市長は、同定例会で「来年3月までに規模を検討したい」と述べるに留まり、存廃については触れなかった。

 

 高野議員は、待機児童について「毎年保育所を待つ待機児童が100人程度出ていて、7月1日現在62人が待機。手宮保育所では0歳〜3歳児8人が入所を待っている。」と、保育所の必要性を強調した。

 

 参加者からは、「保育所をなくすのは絶対にだめ。施設を大事にすることで、子どもも大事にする。まずは施設を大事にする」との意見や、「署名に尋ねたところが90歳以上の人も多かったが、誰も署名に反対することはなかった。子どもを預けられないと働けない」との意見があった。

 

 吉川代表は、「よびかけの文章が分かりやすかった。若い人はスピード感がある。願いはただひとつ、市長は2年前の建て替えを貫いてほしい」と切に願った。

 

 今後の予定は、第3回定例会が終わった直後に報告会を開く予定で、来年3月の議会が終わるまでは、署名活動を引き続き行い、市民の声を拾い上げ、この問題に決着がつくまで活動を継続するとした。

 

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