旧運河プラザ貸付公募型プロポーザルでルタオを選定

 小樽市産業港湾部観光振興室(須藤慶子室長)は、2024(令和6)年3月末に閉鎖した旧小樽倉庫南側(旧運河プラザ)の貸付公募型プロポーザルに参加した3事業者の提案内容を、応募要領に基づき、7月1日(月)に須藤室長と他6名で選考委員会を開いて審査。

 

 小樽洋菓子舗ルタオを運営する株式会社ケイシイシイ(千歳市・上村成門代表取締役社長)を優先候補者に選定したことを8日(月)に発表した。

 

 選考委員には、若くて瑞々しいセンスがある民間経験者で、これまでの勤務場所で
の知見などをいろいろと調べ庁内で選考。

 

 選考委員会は、「誠実に率直に意見を言い合い、プロポーザルされる側もする側も、一生懸命熱意を持って関わり、全員で評価した」とし、審査員1人100点の700点満点評価で同社が530点を獲得した。

 

 同社は、チーズケーキ「ドゥーブルフロマージュ」で知られる小樽洋菓子舗ルタオの運営会社で、1996(平成8)年4月千歳市で創業。2年後の1998(平成10)年6月にメルヘン交差点に本店を開業し、現在、市内に6店舗、札幌に1点店舗、千歳に3店舗を運営。

 

 同社が提案した旧運河プラザの活用方法は、1番庫にテイクアウト&バー(10:00~22:00)として、観光案内・小樽の歴史案内・テイクアウト商品の販売・休憩スペース、2番庫は物販(10:00~18:00)としてスイーツや工芸品等の販売、3番庫は軽飲食・イベントスペース(10:00~18:00)として、カフェ・レストラン・イベントスペース(体験ラボ)などで利用する。

 

 また、中庭はイベントや休憩スペースとして、前庭は屋外フリースペースとして活用し、1番庫は9月併用開始予定で、他は10月併用開始を見込んでいる。

 

 須藤室長は、「点数に開きが出たのは、次点のところが良かった項目もあったが、総合的に見て同社が良かった。夜の賑わいの創出について極めて具体的なプランが示されたことが決め手となった。何時まで開けるや、どういうことをするなど分かりやすかった。公共スペースの使い方も、市民と共同することを強くアピールしてきた。市民からコラボしたいと言われれば、相談に応じたいなどはっきりと示し、選考委員の評価が高かった」と話している。

 

 また、公共スペースが保たれないのではという質問について、「こちらの提案の条件として、1番庫の3分の2以上は、公共スペースとして確保することが条件になっている。使い勝手の部分では、これまでとは違うと感じることもあるかもしれないが、保たれないことはない。期待できる」と話した。

 

 同社担当者は、「今回市内7店舗目になる運河に一番近い場所での営業については、小樽市の要望で、夜の賑わいであったり、これまで夜の時間帯での営業がなかった部分でもあり、そこに合わせて、当社としても新しい取り組みで、しっかりと小樽市と住民との連携を深めて営業をしていきたい。

 

 これまで本店ではハロウィンなど商店街と連携したイベントを開催してきたが、今回の場所では、イベントカレンダーに合わせるところはもちろん、市内でのイベントと
もしっかりと連携していきたい。

 

 もともとこの場所は、観光客・市民が休憩スペースとして利用していたので、その機能はしっかりと残していきたい。小樽の歴史を感じてもらえるようギャラリー的なスペースも設けていきたい」と答えた。

 

 8月1日(木)付けで賃貸借契約を締結し正式に決定し、潮まつりの時は、旧運河プラザのトイレ使用は、小樽市が開設する予定。

 

 ◎株式会社ケイシイシイプレスリリース(外部)

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