小樽ゆかりの11名の作家が集う「wave11人展」(江川光博代表)が、6月5日(水)から9日(日)まで、市立小樽美術館(色内1)1階多目的・市民ギャラリーで開かれている。
2024(令和6)年は、上嶋秀俊さん・岡恵子さん・水野智吉さんの新規メンバー3名を含む11名のアクリル・日本画・油彩・インスタレーション・金属工芸・彫刻など、個性豊かな44作品を一堂に展示。
同会は、1988(昭和63)年に競作の場を願う13人の自由な個展の集合体として結成され、2005(平成17)年に新しい波を小樽から発信しようと、wave(ウエーブ)として活動を続け、2020(令和2)年と2021(令和3)年はコロナ禍で開催を断念したが、2022(令和4)年から再開。
創立会員の深山秀子さんは道展会員で、60号と80号2点の3点のアクリル画を出展。どの作品も不思議な森の世界が広がり、森の中の木にひとつの人生を感じ、木を描き続けているという。
新規メンバーの岡さんは、小樽日本画協会を主宰する故本間聖丈氏に教わった日本画家で、小樽の道新文化センターで講師を務める。花や人物の3点とテーマや技法を試す小さめの作品5点の合計8点を出展。「表現の幅が広がり楽しい」と話す。
会場でひと際目立つ3体の裸婦像は、乾漆技法による彫刻で、新規メンバーの水野さんの作品。自分の彫刻にはいのちはあるのか、自問しながら制作しているそうだ。
羽山雅愉さんは、2020(令和2)年〜2023(令和3)年に制作した「すけたビン」や「白と黒」などの静物画8点を出展。油彩から水彩にも挑戦している。
ネェダンナサンシリーズの「あるいは怒り・悲しみ」と題し、大きな葉や使用済のコーヒーフィルターに、目や鼻を付けて顔を際立たせたユニークな作品は阿部典英さん。
坂東宏哉さんは、鮮やかな赤と青の「探査」と題した5枚組で、福原幸喜さんは、海外旅行で心に残る風景「エッフェル塔」を影で表現するなど100号に油彩で描き、見事な作品が並ぶ。
深山さんは、「それぞれに全力で頑張り、一年間で一番良い作品を出展している。バラエティに富んだ作品を、会場で鑑賞し満足できると思う。ぜひ来場していただきたい」と呼びかけた。
waveウエーブ11人展 6月5日(水)〜9日(日)
市立小樽美術館(色内1)1階多目的・市民ギャラリー 入場無料
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