函館税関小樽支署 監視艇かむいの巡回を公開

 税関では、不正薬物、銃器、金地金などの取り締まり強化期間として、4月25日(木)~5月12日(日)の18日間、密輸防止の水際取締りを強化し各署で関連事業を実施している。

 

 函館税関小樽税関支署(小樽地方合同庁舎港町5・日諸渉支署長)でも、その一環として、4月30日(火)10:00から、小樽港色内ふ頭に係留中の監視艇かむい(鹿野英臣船長)に乗船し、小樽港港湾区域の海上巡回を公開した。

 

 日諸支署長・小林統轄監視官・河村成修管理課長と鹿野船長ら船員5人が乗船し、港内に停泊中の外国船3隻の様子を巡回。1時間ほど31ノットで航行体験を行った。

 

 入港前の船の動きを確認したり、ポイントを決めて待ち合わせしたり、手渡しできずに漂着した事例もあり、親船の積荷を小船に移し取るせどりなどが行われていないか巡回している。

 

 小樽港では、外国からの貨物船は1年間で300隻、そのうち8割がロシアからで、中古自動車を運んでいる。

 

 函館税関は北海道・北東北(青森・岩手・秋田)海域とし、小樽支署では石狩北端から島牧までを管轄している。

 

 過去の事例では、船内巡回中にロシア船から大麻が投棄され、緊急で摘発した実績がある。沖から来る船から不審なものの投棄などがないか巡回を続けている。

 

 同支署配備の「かむい」は、2017(平成29)年4月就役し、全長29.15m・全幅5.7m・総トン数76トン・船員6名・旅客など14名の定員。4サイクル船用高速ディーゼル2基搭載し、3,500馬力・36ノット(時速67㎞/h)。適した速度は33ノット、450マイル(約850km)の走行可能。

 

 鹿野船長は、2022(令和4)年に一等機関士から船長となり、「取り締まりや気象状況などで緊張する場面もある」と話す。

 

 昨年税関が摘発した不正薬物の押収量は、8年連続1トンを超え、特に覚せい剤は前年比で約3倍となる約1,978kgを摘発するなど深刻な状況が続いている。密輸ダイヤルは0120-461‐961で24時間受付。

 

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