小樽スキー連盟(小鷹孝一会長)所属の指導員・武田竜選手(39)は、3月6日(水)〜10日(日)にルスツリゾートで開催された第61回全日本スキー技術選手権大会(男子290人・女子152人)で、同連盟にも過去に例がない5連覇の偉業を成し遂げ、本人はもちろん関係者を喜ばせている。(写真提供:北海道スキー連盟)
スキーヤーの自由な表現から生まれるスキー技術と巧みさと進化を、4日間12種目で競い合う“技術選の聖地”と称される同大会は、2020(令和2)年の中止を除き、毎年開催されている。全国各地から予選を突破して選ばれた選手が集まり、同連盟からは男子7人・女子1人が出場した。
武田選手は、本戦出場を決める北海道予選会を2位で通過し、男子35人・女子23人が駒を進めた。
6日(水)に公開練習、7日(木)・8日(金)で予選会を行い、男子は120位タイ・女子60位タイまでが9日(土)の決勝に進み、同連盟では武田選手・須川尚樹選手・片岡嵩弥選手の3人が、10日(日)のスーパーファイナルへ出場を決めた。
順位はすべての種目が終わるまで分からず、減点対象となる転倒などのアクシデントは避けたい。武田選手は、12種目中、小回り中急斜面・フリー急斜面など6種目で1位を獲得。2位と25点の差をつけて優勝した。
小さい頃から見てきた小鷹会長は、「前人未踏の4連覇だったが、さらに5連覇となり、今の勝ち方からするとすぐに終わるとは考えられない。どこまで記録を伸ばせるのか期待している。間違いなく、現在、日本のトップスキーヤーで、竜に続き、みんなが切磋琢磨し竜の記録に迫るぞと頑張ってもらい、スキー連盟の勢いを保っていきたい。
武田選手は、中学生からスキー連盟所属で、小学生の頃から中学生以上の滑りをしていて、綺麗な滑りで直す所がなく、無駄がない滑りをしていた。
現在は、コブの滑りも平らな斜面を滑っているように安定していて、現在も進化を続けている」と期待した。
第61・62回全日本スキー技術選手権大会実行委員会・片岡浩一事務局長は、「すごいの一言で、小樽にとっても誇らしい。まったくミスがなく完璧な滑りだった」と絶賛した。
日本を代表する基礎スキー界のトップ選手(全国男子20人・女性8人のみ)が選出されるプロスキーヤーの勲章である、ナショナルデモンストレーターは、全日本スキー技術選とデモンストレーター選考会の結果を総合し、2年毎に更新されている。
男子20人のうち北海道7人で、うち5人が同連盟所属の指導員、武田・須川・片岡選手、百瀬純平選手・鈴木大智選手で、小樽のスキーレベルの高さを多くの人々が認めている。
今後は、ナショナルデモンストレーターとして派遣に協力し、アジアのスキー普及にも努めるとした。
小樽スキー連盟所属選手の大会結果
1位:武田竜氏
13位:須川尚樹
27位:片岡嵩弥
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