小樽市議会は、令和6年第1回定例会を2月20日(火)に招集告示、2月27日(火)から3月22日(金)までを会期25日間とし、27日(火)に市長提案説明を行った。
今定例会での提出議案は、2023(令和5)年度補正予算に関する議案7件、2024(令和6)年当初予算に関する議案12件、条例案及びその他の議案が33件、承認を求める専決処分報告件。
最終日に提出予定の人事案件・小樽市教育委員会教育長の任命については、2017(平成29)年度から現在まで務めてきた林秀樹教育長(67)が年齢も含めた総合判断で、2024(令和6)年3月31日を以って辞職し、選任予定者の中島正人氏の同意を求める。
4日(月)と5日(火)は会派代表質問、6日(水)は一般質問が行われ、公明党・白川貴城議員、みらい・平戸理史議員、自由民主党・佐藤奈緒美議員、立憲市民連合・中村誠吾議員、日本共産党・酒井隆裕議員が質問に立った。
白川議員は、終活支援事業について、エンディングノートの取り組みや、既存の事業で終活支援に繋がるものはあるかなどを質問。
終活を必要とする人数については、65歳以上の人口に対しアンケート結果を当てはめた場合、終活を必要だと思われる人は3万5千人、終活を始めている人は1万7千人。
人生を振り返り、自身の気持ちを早いうちから整理することに使われるエンディングノートは既存事業で、終活支援に繋がるものではない。
今までのエンディングノートは2021(令和3)年3月で配布を終了。2023(令和5)年11月に別の事業者から新たに提供を受けたエンディングノートを、各地域包括センターに配置し、適宜配布しているところ。今後の市HPでエンディングノートの活用について情報提供したいとした。
身寄りのない人が亡くなった時の市の対応については、市に連絡が入った後、葬儀会社と連携調整して火葬し、遺骨は、一定期間小樽市葬祭場で保管。引き取り手が無い場合は、萬霊塔に埋蔵する。
市が対応した件数は、2019(令和元)年度11件で94万円。2020(令和2)年度は11件177万円、2021(令和3)年度は16件223万円、2022(令和4)年度は14件185万円。親族がが分かった場合は親族が負担し、それ以外は北海道負担で、市の負担はない。
平戸議員は、今後は市内でも空家が増え、人が住んでいる家よりも空家が増えることが考えられ、2023(令和5)年12月に施行された「空家等対策の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律」に関して質問。
特定空家等の認定件数は、2024(令和6)年2月末現在で38件。このうち、住宅用地に対する固定資産税の課税標準を減額する特定が解除されたものはない。
特定空家等は、住宅の他、店舗や倉庫などすべての建物。管理不全空家(新設された空家の区分)等について、国が定める指針はそのまま放置すると特定空家等に該当する恐れのある状態と定義され、具体的には屋根の変形・外壁の破損が見受けられる状態と示される。単に草木が生い茂った状態ではないが、害虫等が発生し周辺に悪影響を及ぼした場合は該当する。
空家の除却後の固定資産税の特例措置については、管理不全空家等と認められたものは、指導後の勧告により固定資産税の特例措置を解除する規定となり、法に基づいた施策を実施し、さらなる施策が必要と判断した場合は、空家除却後の特例措置の継続についても検討する。
管理不全な空家を減少させる取り組みは、危険な空家は市内全域に点在していることから、地域を限定せず特定空家等住宅除却費助成事業を継続すると回答した。
◎令和5年度小樽市特定空家等住宅除却費助成制度について(外部)
中村(誠)議員は、小樽市特殊詐欺について質問。
2023(令和5)年における市内の特殊詐欺被害状況を小樽警察署に聞いたところ、被害件数は5件・被害総額1,574万円。だまし取る手口として、親族などを装い電話をかけトラブル解決を名目とするオレオレ詐欺、外国為替証拠金取引(FX取引)を持ち掛け詐欺を行う投資名目の金融投資詐欺があった。
市HPやくらしのニュースで適宜に注意喚起を行い、年金支給日に街頭啓発を行うなど被害防止の啓発活動を行っていると回答した。
7日(木)・8日(金)・11日(月)・12日(火)・13日(水)14日(木)で予算特別委員会を開き、15日(金)総務・経済両常任委員会、18日(月)厚生・建設両常任委員会、22日(金)再開し採決等を行う。
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