小樽市文化団体協議会(43団体・大道恒雄会長)では、2023(令和5)年度小樽文化賞(文化貢献賞)に、小樽ボールルームダンス連盟・斎藤仁会長(65)と、小樽市美術展運営委員会・福原幸喜委員長(60)の2名を決定し、2月1日(木)18:00からニュー三幸(稲穂1)4階ホールで表彰式を開いた。
同会は、1987(昭和62)年から小樽市の芸術文化の普及と振興を図るため、芸術・文化の向上に関し、功労が顕著な個人・団体に対して文化貢献賞を、1996(平成8)年から活動が顕著で今後の活動が特に期待される個人・団体に対して文化奨励賞を贈呈している。今回、文化奨励賞の該当者はいなかった。
斎藤氏は、小樽ボールルームダンス連盟会長・小樽市文化芸術審査会委員・北海道プロダンスインストラクター協会副会長を務める。
同ダンス連盟主催の社交ダンス初心者向け無料講習会「レッツ・トライ・ダンシング」において、市民に社交ダンスを指導するなど普及活動に尽力。JBDF北海道主催3大大会の北海道知事杯争奪北海道ダンス選手権大会を小樽に誘致し、社交ダンスの魅力を市民にアピールするなど顕著な活動を行い、2004(平成16)年から浅草橋オールディーズナイト実行委員長を務め、数多くのイベントを企画運営し地域振興に大きく寄与している。
福原氏は、北海道美術協会(道展)会友推挙・小樽美術協会会員・小樽市美術展覧会運営委員長を務め、市民芸術の進行に大きく寄与。分団協・雪あかりジョイント事業でも、展示部門を担当するなど活躍の場を広げている。小樽市中学校アートフェスタを立ち上げ、中学生に美術の美しさを普及する活動を行い、自身の創作活動のみならず後進の育成にも尽力し、小樽市の美術活動の普及と発展に貢献している。
大道会長は、「それぞれの分野で活躍し、長きに渡り文化芸術の発展に尽力。2人の文化芸術にかける熱意と、これまで積み重ねてこられた並々ならぬ努力の賜物。深く敬意を表する。今後とも小樽の文化芸術の普及と分団協の活動に協力をお願いする」と挨拶した。
斎藤氏は、「文化貢献賞の受賞をありがとうございます。ボールルームダンスとは何かと聞かれるが、31年前、社交ダンスのことを指す“ボールルームダンス”という言葉を広めようと組織の名称にした。
社交ダンスが日本に上陸したのは、鹿鳴館の時代で今から130年前。庶民のものとなったのは戦後。小樽にもダンススクールやパーティーが数多く開かれた。私たちは、自身のパーティや大会のドレスコードではブラックタイでタキシードを着用し、更に格式が高くなるとホワイトタイ、白い蝶ネクタイで燕尾服。エナメルの靴を履くのは、女性のイブニングドレスの裾を靴墨で汚さないため」と、社交ダンスのうんちくを交えて挨拶した。
代理で出席した小樽日本画協会・上田入子代表が、福原氏のメッセージを代読し、「仕事の都合で、合計10年ほど小樽を離れることがあったが、その期間も含めて私の生活の基盤は小樽にあった。海と山と人の息づくこのまちに安らぎを覚え、大好きで18回も訪れているパリからの帰路でさえ、列車の車窓から赤岩山山頂の鉄塔が見えるとホッとする。小樽での様々な活動が皆さんのお役に立てたのなら大変嬉しい。これからも活動に邁進していきたい」と綴られていた。
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