舞踏を気軽に楽しんで! 暗黒舞踏バー小樽2/10

 小樽を拠点に活動する舞踏家でグラフィックデザイナーの田仲ハル氏が、会場となる水煙草喫茶冬虫夏草(富岡1)の佐藤リムオーナーと共に、2月10日(土)19:00から暗黒舞踏バーを開催する。

 

 田仲氏が12年ほど前に札幌で不定期に始めた、一夜限りのイベント・舞踏バーは、舞踏を堅苦しく考えず、酒でも飲みながら気軽に触れてほしいと企画されたもの。

 

 台湾では舞踏フェスを、近年はオーストラリアとのオンライン開催も行い、海外でも話題を集め、海外の舞踏家を招待したり、舞踏研究家や評論家などのトークも盛り込んだこともあった。

 

 小樽商科大学4年生の佐藤氏がオーナーを務める冬虫夏草は、2022(令和4)年6月25日にオープンした。店には文化的なことに興味のある商大生や若者が集まり、昨年、田仲氏の舞踏公演に触れる機会があって、「かつて小樽にあった舞踏を再考しよう」ということになり、田仲氏自身が所蔵する様々な資料を解放し、佐藤氏と共に小樽ならではの舞踏バーを企画。

 

 70年代〜80年代にかけて活躍した地元小樽の舞踏団のポスターや貴重な写真集・資料を展示し、手に取って見ることもできる。

 

 店内にスクリーンを設置し、昔の舞踏団の秘蔵映像の上映会や田仲氏と舞踏家でアーティストの明夜氏によるミニライブを開催。ミニワークショップでは、振付の意味についてなど疑問を丁寧に紐解き、ネタばらし的な貴重な話も聞ける。

 

 トークショーでは、小樽はなぜ舞踏を受け入れたのかを、田仲氏がナビゲーターとなり語るなど、盛り沢山な内容となっている。

 

 田仲氏は、「北海道の舞踏の原点小樽での開催。なぜ北海道小樽に舞踏が来たのか?小樽に居住していた版画家の一原有徳さんが、いち早く舞踏を取り入れ、面倒を見てくれた経緯がある。

 

 そのあたりの知られざる舞踏と芸術家との話を、大学生が営む店で語る。大学生が文化の発信基地を経営していることは凄いし、同年代の人が集まり、何かやりたいアーティストが集まってきているのも事実。

 

 そこで、舞踏バーを披露しないわけにはいかない。当時を知る世代の方々なども含めて、様々な世代に見てもらいたい」と意気込む。

 

 佐藤氏は、「舞踏バーという類を見ないイベントで、舞踏を見る機会があまりない若い人にも、舞踏を見て歴史なども知ってもらい、様々な世代への橋渡しの接続点となる場所になればと思う。個人店での開催で、市民が集まる世俗的な場所での開催となり、面白さがあると思う」と来場を呼びかけた。

 

 暗黒舞踏バー 2月10日(土)開場18:30・開演19:00

 水煙草喫茶冬虫夏草(富岡1) チケット2,000円(要ドリンクオーダー)

 

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