北海道財務局小樽出張所(加藤則明所長)では、11月22日(水)13:00から、しりべし経済レポートVol.109(令和5年11月発行)に関する記者会見を実施した。
今回は2023(令和5)年7~9月期について発表し、総括判断として、管内経済は持ち直しているとし3期連続据え置いた。
各項目では、個人消費では緩やかに持ち直しつつあると判断を据え置いた。
主要小売店売上高は、価格上昇が続く中、猛暑の影響でバーベキュー需要から、バーべキュー食材や飲料水の売上が好評。扇風機や冷蔵庫の買い替えも多かった。
新車登録・届出台数は、前年比プラス2.0と上回った。購入希望が多いものの、発売してからすぐに新型車の受注台数の取りこぼしが多く、伸び悩んでいるとの声も。半導体不足の緩和から全体的に車の納品は短くなっているものの、影響が残るとした。
観光は持ち直していると上方修正。国内外客の増加や円安の影響などから、主要観光施設利用者数及び主要宿泊施設者数は前年を上回った。
住宅建設では、持ち直しの動きに一服感が見られるため下方修正した。資材等の価格高騰に伴う住宅価格の上昇、物価高騰による買い控え、住宅ロ―ン金利上昇の影響が大きいためか、持ち家が減少。前年比マイナス65.5と下回った。後志の一部の地域では、前年並みとの声もあった。
公共工事は前年を上回り、生産は持ち直しつつある。雇用は、有効求人倍率及び新規求人数は前年を上回っているため、緩やかに持ち直していると判断。
加藤所長は、先行きについて「コロナ対策の緩和により、観光客が回復しつつある他、各種政策の効果もあり、景気は持ち直していることが期待される。一方で、物価上昇の影響には十分注意する必要がある」と述べた。
また、小樽潮風高校プロジェクトについて説明があり、小樽の観光業界を盛り上げるため、小樽観光協会は2021(令和3)年5月から同プロジェクトを始めた。同協会と小樽商科大学、TOKYO6 ENTERTAINMENT(販権元)が実施団体。
架空の学校(小樽潮風高校)に通っている音声合成キャラクターの小春六花と夏色花梨、花隈千冬が、飲食店とコラボした小樽まちめぐりスタンプラリー、市内のホテルとタイアップ企画、アニメパーティとコラボしている。
情報発信はSNSを活用し、今後の展望として経済効果のサイクルを確立し、小樽観光の柱に、当プロジェクトが北海道観光の魅力のひとつにしたいと、新たな展望を期待している。
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