シニアライフ楽しもう! 第17回OSS美術展

 小樽しりべしシニアネット(佐藤和春会長)では、日頃の取り組みの成果を発表する第17
回OSS美術展を、11月17日(金)~19日(日)に、市立小樽美術館(色内1)1階多目的・市民ギャラリーで開催している。

 

 60歳~90歳の会員81名のうち、写真10名・64点、手工芸10名・49点、ムービー6名・9点、パソコンアート6名・24点、俳句・絵画・書6名・14点、フォト五七五1名・6点、川柳1名・23点など、バラエティーに富み、高齢者とは思えない完成度が高く感性が光る作品に、来場者は、足を止めて見入っていた。

 

 ITの知識がないために情報格差が生じ、社会的不利益を被らないようにと、高齢者が集まって小樽しりべしシニアネット(OSS)を設立し約20年が経過。

 

 インターネットのメールで距離と時間の壁を克服し、「支え合い、学び合い、繋がり合い」を活動の原点に、充実したシニアライフを実現し、会員の平均年齢は現在79歳。

 

 多目的ギャラリーには、道展や市展で好成績を収める常連も名を連ね、64点もの写真がずらりと並びレベルの高い作品が並んでいる。

 

 写真歴の長い川内さんは、晴れた朝にキャベツの葉先に並んだ朝露を捉えた写真や園児たちの楽しそうな遠足風景、なえぼ公園のエゾリスや水族館の水だこをムービーに編集した作品も出展。

 

 何度も通うことでシャッターチャンスに巡り合っていると話す佐藤会長は、趣味を超えた腕前で、バックに雄大な大雪山十勝岳連峰が映え、貴重な景色に遭遇した秋の美瑛・四季彩の丘の写真や、自宅前で朝撮影した嵐の前触れのような赤黒い雲、初冠雪の羊蹄山など、なかなか見られない光景を作品にしている。

 

 ムービー作品も見事で、元プロカメラマンの今井さんは、今年小樽港に寄港した豪華客船を港で撮影したものや、祝津パノラマ展望台から日和山灯台越しに客船を捉え、ムービーに編集。何度も港に通った苦労が伺える。谷村さんは、堺町商店街でのゆかた風鈴祭りで、神輿の様子をムービーにし、会場でそれぞれ上映され、入会を希望する人に参考となるよう、同会の活動を紹介する動画も上映されている。

 

 写真に俳句を詠んだフォト五七五は、91歳になる山吹さんが6点を出展。埋め立てられる直前の運河周辺のまち並みを、第3倉庫の3階から撮影した写真から俳句を詠んだ。かつて、山吹さんも倉庫で仕事をしていたひとりで、その思いを作品にしている。

 

 川内さんが部長を務める手工芸は、毎月会員が1人ずつ講師となり、バッグや壁掛けの粘土細工、13人で21個を天井からつるした宝籠を展示。毎年吊るしものの作品を展示し、楽しみにしている来場者も多い。

 

 川内さんは、「今回も素晴らしい作品ばかり。みんな高齢だが、協力し合い飾りつけも立派にできた」と話した。

 

 佐藤会長は、「写真はもちろん、手工芸もリメイクしたりいろいろなことをしている。この機会にぜひご覧いただきたい。一緒に楽しみながら参加し励みになる。ぜひ一緒にやりましょう」と話した

 

 第17回OSS美術展

 11月17日(金)~19日(日)10:00~17:00(最終日16:00)

 市立小樽美術館(色内1)1階多目的・市民ギャラリー 入場無料

 

 ◎小樽しりべしシニアネット(外部)

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