小樽顕誠塔完工!清め祓い式と感謝状贈呈式

 小樽顕誠会(堀口雅行会長)が維持管理している小樽顕誠塔の老朽化が進み、7月下旬から50年ぶりに施行していた大規模改修工事がこのほど完工し、10月30日(月)13:00から顕誠塔前広場で、住吉神社による清め祓い式と感謝状贈呈式が執り行われた。

 

 上石明副市長と小樽顕誠会堀口会長や同会役員、顕誠塔合祀者推薦団体代表者ら約20名が参列した。

 

 堀口会長は、「建立から100年を迎え、長年の風雪に絶えた顕誠塔は、一昨年石塀の石柱が倒壊。昨年の招魂祭直前には小樽市章を掘り込んだ石板が剥落。目地からは樹木が生い茂り、痛ましい状況だった。

 

 足場ができ上に上ると、金鵄は銅板の翼に腐食の穴、羽に亀裂、雨水が入り、金鵄の爪から水が漏れていて瀕死の状況。雨水が石板に伝わり剥落して、私共に伝えたのではと感じた。

 

 小樽市や小樽商工会議所と改修工事の費用の確保について相談。合祀ご遺族・顕誠塔に関係する皆さんにご支援をお願いし、事故もなく無事に改修工事を終えた。

 

 金色燦々100年の疲れをいやし、今にも飛翔するかのような金鵄を頂上に頂く顕誠塔をお披露目でき、改めてご支援・ご協力をいただいた皆さんに感謝をする」と挨拶。

 

 上石副市長は、「改めて、顕誠塔の歴史や支えてこられた方々のことを考えると、伝統の重みやそれを受け継ぐ我々の責任の重みを感じている。小樽顕誠会の皆さんには、今後この財産を大切に維持管理していただき、後世に引き継いていただきたい」と述べた。

 

 堀口会長から、小樽商工会議所・小樽ロータリー倶楽部・小樽医師会・小樽佛教会・星野昭雄氏・木村雪子氏へ感謝状が贈られた。

 

 10月4日(水)10:00から、阿部建設株式会社の鈴木敏彦専務取締役と、同社土木部参事の岩鉄敏照管理課長の立ち合いのもと、足場を外す前に工事が完了した顕誠塔のシンボル金鵄などの視察が行われ、堀口会長・笠原事務局長、一級建築士で建築史家の北海道職業能力開発大学校・駒木定正特別顧問、札幌市立大学・金子晋也デザイン学部准教授も調査を兼ねて参加した。

 

 足場を上ると、顕誠塔のシンボル金鵄(幅2m76cm、球も入れて高さ1ⅿ60cm)が、50年ぶりに金色のペンキで塗り直され、さらに威厳を放っていた。

 

 金鵄が立つ球も含めて金色に塗り、水抜きも1カ所開け雨水にも対応。1923(大正12)年5月に建立した、顕誠塔の100年目の節目に修復工事を行った総工事費は約650万円で、合祀者遺族・町内会・招魂祭献額事業者・役員・推薦団体・経済団体他からの寄附の協力と、小樽市が半分を賄っている。

 

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