市立小樽図書館(花園5・伊藤信彦館長)は、市内の中高生の読書に関する取り組みを紹介し、現在の中高生は、どんな本に興味があり、それを紹介する若い感性が光るポップなどを見る事ができる。
市立西陵中学校は、全校生徒が読書を利用し、より良く読み考える力を育て、読書内容を記録し、テーマに基づいて集めた情報を整理・編集する力を養うとともに、「読書ゆうびん」の交流の中で、発表の仕方を工夫し、自分の考えを発信する能力を高めることを目的に、長年「読書ゆうびん」に取り組み、毎年、図書館で展示している。
1学期の総合的な学習の時間を活用し、本から得た情報や魅力などを、文と絵と組み合わせ紹介文を制作。めぐり逢いサンドイッチ(谷瑞恵)や、世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ(くさばよしみ)など、優秀作品の中から25点を、同館2階休憩室の壁に展示。印象深い文面やあらすじ・感想などを挿絵を交え、8月20日(日)まで紹介している。
1階エントランスでは、小樽潮陵高校2年生の推し本フェアと題し、同校生がお気に入りの21冊をポップで紹介。どの作品も本の内容を的確に絵に表現し、読みたくなるような効果あるポップが並んでいる。
1年生の3月に市内2件の書店で開催した取り組みで、同館からも展示依頼を受け、同館所蔵の本の中から21冊を選び、おススメのポイントや印象深い内容などをポップで紹介、しおりを制作し本を借りた先着2名にしおりをプレゼントしている。
人間失格(太宰治)や神様の暇つぶし(千早茜)などから、本の世界をポップで描いている。利用者からは、本やポップの感想や激励などを付箋に書き、ポップ毎に貼ることもできる。展示は8月24日(木)まで。
加藤司書は、「中高生の活躍が見られる」と来場を呼びかけている。
また、同館建物の壁にもツタが見られることから、「ツタの絡まる図書館展」を2階ギャラリーで8月31日(木)まで開かれ、村上春樹「風の歌を聴け」や、小川洋子「ミーナの行進」の舞台となった兵庫県芦屋市にもツタの絡まると図書館、芦屋市立図書館打出分室があり、今回、連携展示を開催。
外観写真や近代建築紹介パンフレット、歴史文化遺産と豊かな自然を満喫できる国際文化住宅都市「芦屋」の観光案内なども紹介している。
同館打出分室は、明治中期から末期に銀行の社屋として大阪市内に建てられ、1930(昭和5)年に芦屋市の実業家が購入して、松濤館として現在地に移築した。
その後、芦屋市が購入し、1954(昭和29)年に芦屋市立図書館として開館したが、1987(昭和62)年、新図書館が開館したため一旦休館。1990(平成2)年住民の要望により同館打出分室として開室した。
2009(平成21)年、旧松山家住宅松濤館の名称で登録有形文化財に登録され、地域のシンボル的存在の建造物となっている。
同館打出分室にも、ツタの絡まる市立小樽図書館の外観写真をはじめ、小樽市関連書籍・小樽市の観光等について展示紹介されている。