小樽市(迫俊哉市長)は、2023(令和5)年度第1回除雪懇談会を、7月19日(水)10:00から、市役所別館(花園2)3階第2委員会室で開き、市内町内会から43名が出席し、小樽建設部・池澤聖志建設事業室長らが対応した。
2022(令和4)年度の除排雪の概要について説明があった。2022(令和4)年度の降雪量は、11月5cm・12月168cm・1月185cm・2月152cm・3月22cmとなり、累積降雪量は、2021(令和3)年度よりも13cm多い532cmで、最深積雪深は124cmだった。真冬日は48日と、2021(令和3)年度よりも11日間も多く、寒さも厳しかった。
除雪費に関しては、人件費・油脂類等の価格が年々上昇し増加傾向にあり、2022(令和4)年度の除雪費の内訳(決算見込額20憶9,400万円)は、除排雪経費11憶900万円(53%)、ロードヒーティング経費4憶7,200万円(23%)、雪堆積管理経費2億6,100万円、凍結路面対策経費1億3,500万円(7%)、貸出ダンプ経費6,900万円(3%)、その他経費4,800万円(2%)となった。
昨年度の主な除排雪計画は、除雪対策本部を11月1日に設置し雪対策体制を強化、主要幹線道路等の道路状況に応じた排雪作業に努め、2021(令和3)年度よりも171千㎥減の638千㎥。
主要交差点等における見通しの確保の強化については、2021(令和3)年度より5箇所増の108箇所となり、主要な通学路の歩行空間確保については、小学校3学期の始業式前までに排雪作業等の実施を基本とし、観光にも配慮した除排雪作業に努めた。
除雪路線の出動基準は、第1種路線(幹線道路)に降雪量10cm以上が見込まれる時、第2種路線(補助感染道路)んい降雪量15cm以上が見込まれる時、第3種路線(生活道路)に交通障害が発生する時。
ロードヒーティング施設の設置個所は232箇所、設置面積は約70,300㎡(稼働面積約55,300㎡)。
砂散布作業は、機械による砂散布延長が約67km、砂箱設置箇所数650箇所、砂まきボランティア登録数145件。
市民の声は、除雪依頼677件・除雪後の苦情512件・排雪依頼461件・その他642件の総数2,292件で、過去5か年平均2,077件よりも215件増加した。
市民の声が増加した要因としては、2022(令和4)年度は記録的な大雪・暴風雪に見舞われ、期間中における積雪深も多く、1月10日には24時間降雪量が49cm、1月16日には40cmを記録。市内において一部の交通機関にも影響が発生。最深積雪深では、2月26日時点で124cm(過去5か年平均の約1.2倍)となった。連続した降雪により除雪作業が追いつかず、翌日に持ち越すような状況が発生した。
今後は、持続可能な除排雪体制の確保(除雪作業の遅れ、オペレーション不足)に向けて、各地域における除排雪体制の在り方や対応策について検討し、具体的な取り組みとして、雪押場の確保や小型除雪機の購入等の支援、ICTを活用した除雪ステーションの管理運営の効率化について検討するとした。
除排雪等の作業状況を動画で説明後、質疑応答を設け、市道の樹木に雪が覆いかぶさり、雪の重さで危険な状態にまで垂れ下がり危ない状況になることや、除雪終了後の道路の確認はしているのか?、浅草橋の欄干に雪が積り除雪はしないのか?、第3種路線(生活道路)では異常気象の影響により命が脅かされていること、歩道の除雪等についてなど、各町内会から問題点が指摘された。