小樽市議会第2回定例会 会派代表質問始まる

 小樽市議会は、6月19日(月)13:00から議場で第2回定例会会派代表質問を行い、自由民主党・中村吉宏議員と立憲市民連合小樽・中村誠吾議員が質問に立った。

 

 中村(吉)議員は、厚生関連の質問の中で、市内の看護学校の状況について、2025(令和7)年度で小樽看護専門学校が閉校、2026(令和8)年度から新しい看護学校の開校予定であり、開校に向け、学生募集や校舎の整備・カリキュラムの作成・教員の準備等・準備状況について尋ねた。

 

 市内看護学校の状況について、市が把握している新たな看護学校の準備状況は、運営している医療法人心優会においてカリキュラムの策定に着手し、専任教員については、2022(令和4)年度で閉校した小樽市医師会看護高等専修学校の退職者や、2名の教員資格取得予定者を採用。実習施設の確保などの準備を進めている。

 

 市内の看護人材が充足しているかについては、2026(令和8)年度以降、新しい看護学校から看護人材が輩出されるまで、小樽市立看護学院からの卒業生のみとなり、この間の医療看護人材供給についても質問した。

 

 市内15病院からの聞き取りにより、看護師の充足状況は、2022(令和4)年度末の正職員の状況と2年前を比べると、在籍者数は1,427人で84人増。年度内の離職者数は164人で8人の減、募集人員は141人で6人増、採用人数は138人で33人の減、パート職員は241人で91人の増。これらの結果から、市内病院の看護職員の確保状況は全体として改善の傾向にあると考える。

 

 北海道への協力依頼については、市内の医療機関に対して、本年秋頃を目途に、看護師需給見通しに関する調査を行い、2027(令和9)年度~2029(令和11)年度までの間で不足が見込まれる看護師数を把握した上で、新卒看護師の確保・潜在看護師の堀りおこし・現職看護師の離職防止など、具体的な内容について検討し、北海道へは、市内の看護師確保に向けた取り組みにしっかりと支援が得られるよう働きかけるとした。

 

 40%を超える高齢化率の小樽市においての高齢者の安心安全について、高齢者の日常の買い物について不便を感じていることに触れ、移動について、離れたスーパーを利用するために、市として買い物に苦労する状況把握はしているか、買い物の利便性を高めるため、住宅地と直近の店舗を結ぶ買い物バスの運行を提言した。

 

 市は、買い物に苦労する高齢者の実態調査等はしていないが、移動支援の実証実験を行うにあたり、小樽市中部地域包括センターが、石山町会に、移動支援・利用希望の有無・行きたい場所についてアンケートを実施している。

 

 買い物支援の実証実験については、2022(令和4)年度に同センターと同町会の協力のもと、買い物・通院・入浴のコースを設定し、同センター職員が小樽市社会福祉協議会の車両を利用し、移動支援の取り組みを行った。課題として利用者の希望にあった運行日の調整・運転手と車両の確保・運送に係る関係法令等をクリアする必要があることがあげられる。

 

 今後は、課題を踏まえ、同センターと協議し、実現の可能性を含め、引き続き検討する。買物バスの事業実施については、買い物や移動に困難を感じている人がいることは認識しているが、課題の解消や交通事業者との調整・財政負担・公平な制度設計など、他市の事例も参考にしながら検討したいとした。

 

 中村(吉)・中村(誠)両議員から、ウイングベイ小樽の固定資産税軽減について質問があった。

 

 中村(誠)議員は、「ウイングベイ固定資産性の見直しについて、減点補正の適応はしないとのこと。固定資産税の軽減は、運営会社からの要請とのことだったが、先方は納得しているのか。

 

 厳しい表現では、訴訟リスクはないとの認識で良いのか、税の公平性や市民感情からすれば、固定資産税の見直しは難しいとの判断は一定の合理性がある。一方で、施設も老朽化が進み、駐車場の機械も止まったまま、運営が厳しい状況と容易に想像ができる。

 

 市として何かできることはないか。ウイングベイ小樽という多くの人が働く施設が、もしも運営できなければ小樽市の影響はとてつもなく大きなものになる。商業施設の価値は集客力で決まり、商業施設の集客力を高めるために支援策を議論してほしい。

 

 パークアンドライド構想にしても、ウエルネスタウン構想も集客力に寄与するので、できる範囲で様々な支援策が必要では」と質問した。

 

 市長は、需給事情による減点補正が適応しない理由については、「総務省通知で示す要件をすべて満たす必要があり、検証した結果、所在地域の経営環境が著しく悪化しているか、建物の転用が困難がどうかの2点が該当しないことから市として適用しない」との結論に至った。

 

 ウイングベイ小樽の運営会社が納得しているか、今回の市の判断については適正なものと考えているが、運営会社からこの件について、市に対しての意見の申し立てはなく、どのように受け止めているか、訴訟を考えているかなど承知していないと答弁した。

 

 6月20日(火)は会派代表質問2日目が行われ、公明党・横尾英司議員、みらい小樽・中村岩雄議員、共産党・酒井隆裕議員が質問に立つ。

 

 ◎小樽市議会(令和5年2定)質問要旨(外部)

 ◎R050619小樽市議会本会議1(YouTube)

 ◎R050619小樽市議会本会議2(YouTube)