小樽市桂岡町在住の沓間照男氏(72)が、2015(平成27)年北海道新聞小樽支社ギャラリー「おあしす」と2017(平成29)年市立小樽美術館(色内1)市民ギャラリーに続く、3回目となる植物を主題とした個展「艸木叢林(そうもくそうりん)Ⅲ」を、6月7日(水)〜11日(日)に市立小樽美術館(色内1)で開催する。
被写体は、山岳などの広い風景から蘚苔類の小さな植物のマクロ写真まで、多岐にわたる自然の事象で、観察する方法を変えたり、見方を変えることで植物の新たな姿を発見し、身近で見慣れた植物であっても感動を作品に込めている。
今回は、これまでの撮影した写真3,000枚から選りすぐりの全紙9枚と、テーマ毎に2〜4枚の組写真にした77枚、自身が気に入っている「自分のための写真」も数点展示する。
見て綺麗な写真や楽しいだけのものではなく、見てくれる人がなんらかの印象を持ってもらえることも写真の重要な役割だと、同氏は語る。
写真に興味を持つ人やそうでない人も、同氏の世界に一歩踏み入ると、時間を忘れて鑑賞に浸り、この撮影場所はどこ?なんという花?と次々と質問したくなる。開催当日は、来場者の質問に応じようと、沓間氏が在廊する。
艸木叢林(そうもくそうりん)Ⅲ 沓間照男写真展
6月7日(水)〜11日(日)9:30〜17:00(最終日16:00)
市立小樽美術館(色内1)1階市民ギャラリー 入場無料
静岡県清水市に生まれた同氏は、父親の転勤で北海道に住み、高校生の頃からカメラに興味を持ち、24年間医学写真の仕事に従事。ありのままを撮影する記録写真や研究・診療に役立てるための写真を撮る。
20年前からは身近な自然に感動し撮影を楽しみ、市内銭函周辺の写真愛好家が集まるカメラ倶楽部「優游会」の講師を11年間務めた経験を活かし、このほど小樽市民センター(色内2)会議室で、写真クラブ「Photo de Paysage(フォト ドゥ ペイサージュ」を開く。
会名は、フランス語で風景を表す言葉と写真を組み合わせた美しい風景写真を意味する。野に咲く目立たない花も、同氏の腕にかかれば一気に主役となり魅力的なオーラを醸し出し、不思議な世界へ誘う。
デジタルカメラの普及により、シャッターボタンを押せばそれなりの写真が撮影できるが、ほとんど上達は望めないという。撮影者の明確な意図が必要で、目的に応じた撮し方があり、「慣れろよりも習う」必要性を訴える。
そこで、今よりも上達するための方法を一緒に勉強して、レベルアップのためのヒントを得る方法を考えようと参加者を募っている。
定例会は、毎月第3火曜日10:00〜12:00。前半の1時間は参加者が持ち寄った作品の鑑賞と講評。写真の提出がなくても、他の人の写真を鑑賞するだけでも良い。後半の1時間は同氏が講師の勉強会。
初回は7月18日(火)を予定し、勉強会は「被写界深度」について講義を行う。
同氏は、「出られる時だけで良く、写真の知識・技術を皆さんに伝えたい。誰もが初めて見る光景となり、オリジナリティあふれる写真を撮ろう」と参加を呼びかけている。
参加希望者は、個展会場でも受け付けるが、7月4日(火)までに、携帯090−9086−2337・TEL0134‐62‐4325・メールのいずれかに連絡を。
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