コロナ禍で3年中止となっていた白水会水彩画展が、4月26日(水)から30日(日)まで、市立小樽美術館(色内1)1階市民ギャラリーで開かれている。
水彩画をこよなく愛する10名の30点が会場にずらりと展示され、瑞々しいタッチで描かれた作品は、心待ちにしていた水彩画ファンの心を掴んでいた。
同会の前身は、北海道を代表する水彩画家・故白江正夫氏が講師となり生徒50名でスタート。白い画用紙に水彩画で描くことから“白水会”と名付けられ、白江氏が亡くなった後も、個性を大切にするなどの教えを守り、教え子たちの胸にいつまでも生き続けている。同氏は公平を重視し代表も1年交代で行い、水彩画であってもしっかりとした色使いを指導した。
現在、創立会員3名を含む10名の会員は、長年絵を描き続けている人も多く、第1・第3土曜日に生涯学習プラザで、和気あいあいとした雰囲気で教室を行い、その集大成として作品展を実施している。
創立会員の川崎幸子さんは、自宅で描いた赤いポットや鳥の置物、自分で育てている胡蝶蘭の静物画3点を出展。絵画から胡蝶蘭の話に繋がり会員同士の会話も弾んでいた。
画歴29年の川田富美世さんは、北大植物園や円山公園で写生した作品や、自宅の窓際の花の作品3点を出展。
現在代表を務める宮前千鶴子さんも創立会員で、江別の気になる蔵を調べて描いた作品をはじめ、明治時代の鉄瓶や教室で描いたナナカマドの3点を出展。「絵を描くことはささやかな喜びの時間。頂いたものを食べる前に、感動を絵に描いてから食べる」と話した。
当番のメンバーは、「この日を待っていた。皆さん3点ずつそれぞれに気に入った作品を持ち寄った。心を込めて描いた作品ばかり。ぜひ沢山の方に見ていただきたい」と、来場を呼びかけた。
第9回白水会水彩画展 4月26日(水)〜4月30日(日)10:00〜17:00(最終日16:30)
市立小樽美術館(色内1)1階市民ギャラリー 入場無料
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