小樽の春の風物詩として親しまれている、南小樽市場(新富町12)横を流れる勝納川に、今年も大漁旗や大小様々な鯉のぼりが宙を泳いでいる。
勝納川の眞砂橋を挟む約400mの区間に、大漁旗30枚弱と大小の鯉のぼり380匹を、39本のロープと欄干に設置され、市内外から多くの鯉のぼりファンが訪れている。
今年は4月9日(日)9:00から2時間ほど作業が行われ、通行人や地域住民に春の到来を告げていた。
コロナ禍で、2020(令和2)年と2021(令和3)年は中止としたが、2022(令和4)年は、20回目の節目というで3年ぶりに復活。今年は21回目となる。
4月の第2日曜日と設置を決めていることから、雨が降り出すあいにくの空模様の中でも作業を実施。若松二町目会(伊藤政一会長)会員13名とともに、昨年から参加の消防団7分団12名、今年から小樽潮陵高校ラグビー部20名が助っ人として協力し、いつもなら午後までかかる設置作業が2時間ほどで終了できた。
毎年、鯉のぼりの寄附を募っていて、年間5、6件の寄附があり、今年寄附された大きな鯉のぼりで、吊るしたロープから下までは約3mしかないため、あまり大き過ぎるものは、川に浸かってしまうので欄干に設置している。
利尻の漁師から寄附された大漁旗は、当初50枚ほどあったが、設置している間に傷んだり飛ばされたりして30枚弱に減少したため、現在は鯉のぼりと同様に大漁旗の寄附も募っている。
吊るされた鯉のぼりは、風が吹く度に勢い良く宙を泳ぐように舞い、力強さを感じさせる。
設置会場を散歩していた家族連れは、「じいじとパパが設置している。毎年楽しみにしている」と話していた。
初めて設置を手伝った潮陵生は、「みんなでやろうと参加した。地域貢献できて良かった」と話し、町内会会員からは「すごく助かる」と感謝されていた。
伊藤会長は、「21年前に10匹の鯉のぼりでスタートした。定山渓のを見て、うちの町会にも川があると3人で始めたのがきっかけ。年々鯉のぼりが増え、町会で設置するようになった。幼稚園や保育園の子どもたちが見に来てくれたり評判が良い。
手直ししていると“頑張って!”と言われると嬉しくなる。これだけ盛り上がり、小樽の風物詩となり、これからも続けたいと思う。今年から潮陵高校ラグビー部が手伝ってくれので、私が生きている間はもちろんだが、その後も続けていけると思う」と話した。
コロナ前は、川沿いの桜を愛でながら花見を開催していたが今年は未定。鯉のぼりは5月7日(日)まで見られる。
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