2019年(平成31)年1月開催の第102回を最後に、コロナ禍で中止を余儀なくされていた小樽潮陵高校美術部(水野顧問)の白潮会展が、3月25日(土)・26日(日)の両日、市立小樽美術館(色内1)市民ギャラリーで第106回目として3年ぶりに開催している。
会場には、卒業した3年生4名を含む22名の水彩・アクリル・油彩など33点が展示されている。同美術部は、高文連出品にも力を入れ、高文連規格のF30号サイズの作品が多いため、展示にも統一感があり、それぞれが描きたいテーマで、丁寧に作品を仕上げた。
部長を務めていた勝然さん(3年)は、3年間人物画を貫き、2022(令和4)年全国総合文化祭東京大会に出品し、上野美術館に展示された作品「祖父の宝物」と、曾祖母をモデルにした「橙」の2点を出展。モデルの祖父と祖母ととも来場していた。
勝然さんは、「初めて見た作品も多く、色使いが鮮やかだった作品から作風が変わるなど、方向転換している子が多い印象で面白かった。私は3年間人物画だったので、もっと方向転換してほしい」と、後輩に想いを託した。
作風が変化したチョンさん(2年)は水彩画4点を出展し、「未来永劫」は、和柄を調べて空想のキリンの4本脚の柄が全て違い、色使いが鮮やかで、弓道をする女性の絵は写真から描き、背景を海と空に変えるなど、独創的で若い感性が感じとれ、「どんどん出来上がっていくところが楽しい」と話した。
水野顧問は、「時間をかけて一生懸命に書いた絵ばかりで、若い視点で瑞々しさがあり、モチーフ選びも若々しい感性が詰まっている。高校生の考え方や絵の取り組み方など発見があると思う」と来場を呼び掛けた。
第106回白潮会展
3月25日(土)・26日(日)10:00~17:00
市立小樽美術館(色内1)1階市民ギャラリー 入場無料
◎関連記事