ハーダンガー刺繍作品展 小樽美術館で開催

 北欧ノルウェーのハーダンゲル地方に伝わる伝統的な糸抜き刺繍のハーダンガー刺繡を指導する石川優子教室が、バリエーション豊富な作品を展示した作品展を、12月4日(日)まで、市立小樽美術館(色内1)1階市民ギャラリーで開催している。

 

 講師の石川さんは、夫の仕事の関係でニュージーランド・クライストチャーチに滞在中に、ハーダンガー刺繡と出会い、Anna Kari氏から10ヶ月間指導を受けた。

 

 帰国後も講師を探し、札幌の藤井久美子氏の指導を受け、公益財団法人日本手工芸指導協会ハーダンガー刺繡の講師資格を取得。

 

 小樽・札幌・余市で7つの教室を開き、現在、40歳代~80歳代の生徒33名が刺繡を楽しんでいる。指導を始めて12年となり、手の込んだオリジナル作品や生徒が作りたい作品の要望にも答えている。

 

 1回目が札幌での開催だったため、今回2回目の作品展ではあるが小樽では初開催で、生徒33名と石川講師の丹精込めて製作した、コースター・テーブルセンター・ドイリー・タペストリーなど約100点を展示している。

 

 クリスマスが近いこともあり、ツリーのオーナメントやクリスマスツリーをあしらった作品も並んでいる。来館者のほとんどが初めて見るハーダンガー刺繡の作品に、繊細で優雅さを感じ魅了されていた。

 

 石川講師は、「優雅さと完成時の達成感もあり、美しい」と、ハーダンガー刺繡の魅力について話している。

 

 縦横均等に織られている麻や綿の布を土台に、基本の白地に白の糸を多色にして創作することにも魅力を感じていると言い、布目を数えて間違えないよう、ひと針ひと針丁寧に刺し、ヨーロッパ刺繍のドロンワークやイタリアの刺繍などの手法も取り入れて完成させた大作は、半年以上かかるものもあるという。

 

 7年間学んでいる北原規子さんは、大きなテーブルセンターを出展し、「あえてパープルの糸を使ってみた。皆さんの作品を見る貴重な機会となり、作品展は、私たち生徒にとっても楽しみにしている」と話した。

 

 石川講師は「小樽に住んでいるので、小樽を拠点にハーダンガー刺繡がもっと広がればと思う」と話した。

 

 第2回ハーダンガー刺繡 石川優子教室作品展

 11月30日(水)~12月4日(日)10:00~17:00(最終日16:00)

 市立小樽美術館(色内1)1階市民ギャラリー 入場無料