小樽市長橋なえぼ公園(幸1)森の自然館を会場に、第3回みんなの写真展が9月23日(金・祝)から始まった。
貴重な動植物の宝庫・同公園をこよなく愛する20名が、公園内でそれぞれに撮影した珠玉の写真139点を展示し、見応えのある写真展を開催している。
呼びかけ人の同館・山本謙也指導員は、「これまで最大出展者数の20名となり、ひとりひとりが力作。特に審査もないが、これだけの写真が展示され驚いている。シマエナガやエゾリス、自然が生み出す面白い風景などが激写され、なえぼ公園に来れば小樽の自然に出会える。ぜひ写真展を見ていただきたい」と来場を呼び掛けている。
今回は、初出展者が9名と多く半分を占め、四季を通じて同公園に足を運び、カメラを片手に散策を楽しんでいる。
同館常設写真コーナーでも知られ、道・市展などで受賞経験を持つ、なえぼが大好きな大湯崇夫さんは、A3ノビや四つ切サイズのなえぼの植物を中心に11点を出展している。
冬に良く見かけるツルアジサイのタイトルは「枯れて咲く」。大湯さんの長年の経験や技術で、ストロボを当てる加減などにより枯れた姿を再び咲かせ、道新野生生物基金オリジナルカレンダー2021(令和3)年12月に採用された。
2018(平成30)年の市展で市長賞を受賞したオオバユリをランプに見立て、写真を逆さまにした思い出深い作品「森のアンティークランプ」は、3日間通い詰め、何時に太陽があたるか調べ三脚をセットして撮影。
1円玉よりも小さく葉緑素を持たないギンリョウソウの花を接写し、めしべとおしべを激写した「サファイアの瞳」、「森のクリオネ」とタイトルを付けたミヤマウズラなど、どの写真も珍しい植物を見事に捉えている。
なえぼの魅力について大湯さんは、「全部が魅力で、こじんまりとまとまっているわりには、1年を通じて動植物が豊富」と話した。
初出展の大谷隆一郎さんはキノコに注目した作品を出展。ハナビラタケやアミガサタケなど、珍しいキノコを、写真を通じて知ることができる。
田中忍さんは、シマエナガやエゾフクロウ、エゾリスとアカゲラのご対面など、珍しい生き物を捉えている。
塚野良江さんは、エゾリスのかわいらしさに夢中になる中、シマエナガの激写にも成功している。
なえぼの散歩を日課にしている渡邉勝さんは、公園内に1カ所にしか咲かないミヤマエンレイソウを写真に収めたり、形の良いザゼンソウなど、通い詰めて出会うチャンスを無駄にしない。
このほか、ガールスカウトの土田真生さんと芽生さんの作品や、YC小樽よみうりに掲載されている、山本指導員の長橋なえぼ公園森の自然館だよりのバックナンバー、おたるぽーたるに掲載された同公園の写真等も見ることができる。
2022長橋なえぼ公園 みんなの写真展
9月23日(金・祝)〜30日(金)9:00〜17:00・10月1日(土)〜23日(日)9:00〜16:00
月曜日・10月11日(火)・17日(月)休館 入場無料
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