小樽商科大学(緑3・穴澤眞学長)構内の石狩湾を望む高台にある緑丘戦没者記念塔前で、77回目の終戦記念日8月15日(月)に合わせ、戦没者慰霊祭を挙行した。
今年は3年ぶりに、学校関係者をはじめ遺族・同窓生・学生ら44名が出席。12:00のサイレンと共に黙祷し、若くして戦死した学生や教職員を偲んだ。
穴澤学長は、「人類共通の目標である平和はまだ訪れていない。平和を維持することが私たちの使命であり、これからも世界の平和に貢献する人材の育成に力を注ぎたい。戦争の悲惨さと平和の尊さに思いを馳せ、故人を追悼したい」と挨拶。
同大緑丘会・平塚彰札幌支部長は、「戦没者・諸先輩の掛けがえのない命を持って示された戦争の悲惨さと平和の尊さを風化させることなく、未来へと語り継ぎ、希望に満ち溢れ、健康で心豊かな社会を永遠に築いていくことが、今を生きている私たち緑丘人に課せられた使命であると信じている」と述べ、遺族・同窓生から1人ずつ記念塔の中へ入り、白い菊花を献花。
当時の松尾正路教授が、全国の卒業生等に呼び掛け、1969(昭和44)年に建立された記念塔には、「戦の野に果つるとも 若き命 この丘にとどまりて 消ゆることなし 友よ 安らかに眠れ」と書かれた碑石が納められ、戦没者347柱の御霊が祀られている。
同大学グリーン&カンターレの学生による校歌斉唱は中止としたが、録音による校歌を流し、痛ましい悲劇を2度を繰り返さないよう強く願った。
自治会の佐藤初音さん(1年)は、「戦没者記念塔があることを知らなかったが、戦没者がいることを知り、実際に参列して亡くなった方が安らかに眠れるよう祈ることで、平和の大切さを改めて実感した」と話した。
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