小樽警察署(富岡1・本間博幸署長)は、8月9日(火)13:30から、トンボハイヤー株式会社(色内3)2階事務所で、小樽ハイヤー協会加盟の8社・タクシー乗務員10名が参加し、繁忙期の防犯訓練を実施した。
繁忙期に入り、タクシー強盗やタクシー内での酔客の暴れ事案等の発生が懸念されるため、タクシー乗務員に対し、強盗事件の未然防止対策や発生時の対応要綱・酔客への対処方法等について、同署生活安全課・浜島美輝課長が講師となり防犯対策講話を実施。
冒頭、同協会・坂田理防犯指導委員長は、「日頃のシュミレーションが大切だと感じている。ドライバー不足が深刻な中での防犯訓練は、貴重なドライバーを守ることに繋がる」と述べた。
講話では、2017(平成29)年〜2021(令和3)年の5年間の道内タクシー強盗事件の概要について説明。2017(平成29)年が5件と多く、全道各地で発生している。時間帯では深夜から未明にかけて、週末に多い。
今年7月には、旭川市と札幌市で酔客によるタクシー強盗事案が発生し、小樽市内では今年1月〜7月に8件、寝てしまう・お金を払わない・揉めるなど、タクシー運転手からの通報に基づく保護取り扱いがあった。
浜島課長は、「防犯責任者を決めマニュアルを制作。新人の訓練も実施し、事例があった関心の高い時に防犯訓練を実施すると効果的。顔を見て声を掛けると防犯の抑止力となることも。
自身の安全を守るために、いち早く警察に通報すること。証拠の時代で、防犯カメラは有効なものとなる。カメラの設置では画角を合わせておくことも大事」と話した。
同署の警察官が酔客に扮し、タクシーに乗車したところから始まり、行先を告げて寝てしまい、到着しても起きないので起こすと、お金がないと払わず外へ。乗務員も降りて支払いを促したが、払う素振りもないため警察に通報。乗務員は酔客の特徴を詳しく話したという流れで、訓練が行われた。
浜島課長は、「必ず顔を見て声を掛け、犯人から離れて間合いをとっていて良かった」と評価した。
同協会・磯部一美専務理事は、「2009(平成21)年に実施して以来で、指導員は訓練で聞いた話を従業員に知らせ共有することが、事故防止に繋がる」と話した。