小樽市(迫俊哉市長)と小樽市文化団体協議会主催・小樽ユネスコ協会共催で、外国人日本文化体験会が、7月9日(土)10:00から12:00まで、小樽市生涯学習プラザ(富岡1)で3年ぶりに開かれた。
小樽在住の外国人を対象に開催された体験会で、オーストラリア・イギリス・南アフリカ・ロシア・フランスの男女8名が華道と書道を楽しんだ。
華道の指導役は、一般社団法人小原流小樽支部の斉藤豊葉支部長とスタッフ5名が務め、夏らしく元気が出るひまわり・カーネーション・カスミソウ・レザーファンを使用し、花器など使用する道具についても説明を受けた。
斉藤支部長が手本として1本ずつ生けながら詳しく解説を行い、40分ほどで完成した花を、参加者同士で観賞し合った。
ALTのマッキー・ディラン・トクさん(オーストラリア)は、「初めての華道で、アレンジの仕方が分からず、講師の人たちに助けてもらった。綺麗に形を作ることは難しい。ひまわりはHAPPYフェイスで、小さなカスミソウはバランス的にリフレッシュでき、上手くできたと思う」と満足していた。
書道は、北海道書道展や小樽市展などで受賞歴のある中村秀嶺さんが講師を務め、書道特有の道具の説明後に、“争いを避け和を大切にししっかりと話し合いで解決しよう”という意味がある、「和を以て貴しとなす」の文字を書く書道パフォーマンスを披露した。
その後、参加者は、「令和」や「小樽」の手本を見ながら書道体験を行い、スタッフから丁寧な指導を受けながら、熱心に何枚も練習していた。
初めてとは言え、なかなかのセンスの良さを披露し講師陣を驚かせる人も。最後に色紙に清書して終了。
筆使いが上手なALTのライアル・ロバート・フランシスさん(イギリス)は、書道経験があり、「難しいと思ったから小樽の文字を選んだ。今日は華道も体験でき、また機会があれば参加したいと思う。楽しい時間を過ごせた」と話していた。
迫市長は、「日本の文化を理解してもらおうと、華道と書道の2つの科目を用意した。これからも小樽の文化歴史を経験できるようプログラムを用意していきたい」と話した。
斉藤支部長は、「花に気持ちを込め、たてる形を生けた。完成した1人1人の作品をみんなで鑑賞し文化を体験した。楽しかった・面白かったと思ってくれると大変嬉しい」と話し、中村さんは、「墨の香りに少しでも癒され、楽しんでもらえるとさいわい。本格的に書道を始めてみては」と話した。
体験会前には、小樽警察署から外国人が巻き込まれやすい事件や事故、サイバーセキュリティについて説明を受け、台風や地震に備えチェックリストも配布された。
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