2016(平成28)年3月に85年の歴史に幕を閉じ、現在、小樽市総合博物館が所管する旧小樽市立北手宮小学校(梅ヶ枝町40)を、リラの会や地域住民有志がボランティアとして環境整備事業を進めている。
1935(昭和10)年から毎年続けられ、同校の伝統行事だった雪まつりは、雪まつりのルーツ発祥の地として知られていた。
1988(昭和63)年には雪まつり資料館が開設され、その時のPTAが「リラの会」(旧同校雪まつり資料館運営委員会)を発足し、コロナ前まで毎年親睦を深めていた。
6月9日(木)には、小樽市社会福祉協議会が実施する令和4年度ボランティア・市民活動助成事業を受けてグランドに桜の木20本を植樹。
会長の戸内廣さんが中心となって、昨年秋にも校舎の周りやグランドの草取りを行い、「この学校は雪まつり発祥の地。今後も共有財産とし、地域の憩いの場としたい。そのために仲間を1人でも多く増やしたい」と思いを熱く語った。
11日(土)は8:30頃から花植えや草取りを実施し、同会メンバーや同資料館開設当時の校長だった近藤正則さんも札幌から駆け付け、北山中学校の薬剤師だった男性や少年野球チームの部員だった菅原虎貴さん、雪まつりの土台づくりに長年尽力していた浅野建設社長など、学校への思いがそれぞれにある20名が参加。
校舎の花壇に土を運んで花を植え、植樹した桜の木の周辺の草取りや水やりも行い、学校前の記念碑には、「桜の木の植樹記念リラの会 令和4年6月11日」と刻み、草取りをして整備し玄関にマリーゴールドを植えたプランターを設置。
近藤さんは、「いろいろな学校を回ったが、この学校は印象深い。皆さんの作業する姿を見て感動した。北手を愛する心・仲間を愛する心が素晴らしい」と感激した様子だった。
浅野さんは、「小学校6年生の時に、3学期だけ北手宮小学校に通い、それが今も深い縁となり、子どもたち4人も同校の卒業生。グランドは今は荒れているが、定期的に草取りにも協力したい」と話した。
旧北手宮小学校環境整備事業に賛同する桜応援募金の協力を求めている。連絡先:0134-22-7364 戸内廣会長
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