小樽市総合博物館運河館(色内2)のトピック展「日本鉄道150周年 鉄道模型に見る蒸気機関車の発展」が4月2日(土)から開催され、1号機関車からディーゼル機関車に入れ替わるまでの鉄道模型18両を展示。
1872(明治5)年に日本最初の鉄道が、新橋から横浜間を開通してから150年になり、日本の蒸気機関車のあゆみを紹介する企画展となっている。
展示されている鉄道模型の製作者は小樽出身の木村恒興さん(87)。鉄道模型製作や鉄道写真撮影が趣味で、OJゲージと呼ばれる1/45のスケールで、イギリス製の1号機関車(150形)をはじめ、1948(昭和23)年製造初年の日本最大の旅客用機関車C62形など17両の蒸気機関車と、1962(昭和37)年製造初年のディーゼル車(DD51形)1両の合計18両を展示している。
約70年余りもの製作期間の中、1950(昭和25)年に2120形を、まずはじめにブリキ製車体で製作し、1961(昭和36)年に初期型のD51から真鍮製となり、機関車だけで38両製作した。
模型作品の中には、鉄道模型コンクールで入賞や特選を受賞。北海道博覧会の展示会場で走らせたこともあり、すべて動く鉄道模型だ。
1/45となると、レール幅24mmで、しづか号クラスの機関車で長さ30cmもあり重量は約1kg。文字以外はすべて手作りで、重厚な質感と実物そっくりに精巧に作られている。
1937(昭和12)年頃、戦時中は国内輸送の担い手として輸送量が増大、旅客輸送を強化し、標準型機関車が次々と登場。1946(昭和21)年、国鉄蒸気機関車の全盛期となり5,958両もあった。1960(昭和35)年から動力近代化計画により、電化・ディーゼル化が進み、蒸気機関車は姿を消していったことが、パネルに書かれている。
石炭と水を積む場所により、タンク機関車とテンダー機関車に分かれている、蒸気機関車の構造を図で紹介している。
担当の佐藤卓司学芸員は、「ガラス越しではあるが、すべて手作りで精密さが伝わり、感じてもらいたい」と話した。
関連行事・ギャラリートークの代替として、6月にミュージアムラウンジを博物館本館で予定している。
日本鉄道150年 鉄道模型に見る蒸気機関車の発展
4月2日(土)~7月28日(木)9:30~17:00
入館料:一般300円、高校生・市内在住70歳以上150円、中学生以下無料