文化庁では、多様な食文化の継承、振興への機運を醸成するため、地域で受け継がれ愛されている食文化を掘り起こし、100年続く食文化として継承することを目指す「100年フード宣言」に基づき、小樽市民のソウルフード「小樽あんかけ焼そば」を「100年フード」に認定。
3月10日(木)10:00から、市役所(花園2)2階市長応接室で報告会を行い、応募者の小樽あんかけ焼そば親衛隊・坂田理隊長、同隊デザイン担当・佐藤じんたん隊員が出席し、迫俊哉市長と小山秀昭副市長、徳満康浩産業港湾部長が対応した。
「伝統」・「近代」・「未来」の部門で全国から212件の応募があり、小樽の活性化を目指しまちおこし活動に取り組む市民団体である同親衛隊が、行政からの応援を受けて応募したところ、小樽あんかけ焼そばが「未来100年フード部門」(全28件)で認定され、B1グランプリでおなじみの富士宮やきそばや、北海道のなよろ煮込みジンギスカンと共に選ばれた。
坂田隊長は、「特に食材の指定や定義などもなく、これまで苦労もあったが、地道な活動が実った。文化庁からの認定にで市民に胸を張ってご当地グルメだと知らせ、市民意識の醸成にも繋げたい」と喜んだ。
迫市長は、「これまでもいろいろなイベントに参加し、あんかけ焼そばのPRだけではなく、小樽観光のPRも合わせてやってもらった。残念ながらこの2年間コロナの影響でできなかったが、コロナが落ち着いて、また活動を全国的に展開し、あんかけ焼そばと小樽のPRに力添えをいただければと思う」と期待した。
認定後の事業は特に考えていないとのことだが、市制100周年事業の出店やイベントに参加して、小樽あんかけ焼そばのブランド力の強化と市内外へPRを続け、ハードルが高い特許庁の「地域団体商標」の認定を目指す。
そのためにも公的機関からの認定は切り札となり、今後の足掛かりになると意欲を示した。
小樽あんかけ焼そばは、1960(昭和30)年代後半から流行し70年が経つ。市内では、レギュラーメニューにしていない店舗も含めると、100店舗以上が提供する市民が愛する一品。
麺に沈まないほど固めで多めの餡が特徴。2012(平成24)年9月に小樽あんかけ焼そばPR委員会の活動を継承し、同親衛隊を発足。現在会員数77名、協力店舗数は25店。
同親衛隊としての活動は、市内外のまつりやイベントに出店し、2014(平成26)年からB1グランプリに出場し、2019(令和元)年の明石大会では、これまでの最高位4位に入賞している。
願掛け焼そばやタイアップ商品を企画し、小樽3.11避難者の会への義援金の寄附は2014(平成26)年から続けている。
◎文化庁「100年フード」及び「食文化ミュージアム」の認定について(外部)
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