第一管区海上保安本部は、2021(令和3)年11月の航路標識法改正により、灯台の利活用の推進等を目的とする航路標識協力団体制度創設に伴い、2月22日(火)に申請のあった3団体を指定した。
航路標識法に基づき、管区海上保安部長が指定した団体で、自発的に航路標識の維持、航路標識に関する知識の普及・啓発等の活動に取り組む。指定期間は2022(令和4)2月22日~2027(令和9)年3月31日。
道内初の指定を受けた3団体は以下の通り
鴎島灯台(江差町) 一般社団法人北海道江差観光みらい機構 函館海上保安部
石狩灯台(石狩市) 一般社団法人石狩観光協会 小樽海上保安部
宇登呂灯台(斜里町) 公益社団法人知床財団 紋別海上保安部
小樽海上保安部(港町5)では、合同庁舎(港町5)4階で、2月25日(金)13:30から指定証伝達式を行い、石狩観光協会の吉田保雄代表理事に、川越功一部長から指定書が手渡された。
川越部長は、「これまでは海上保安部が関与してきたことが、新たな制度により、一定の条件のもと任せることができる。石狩観光協会は、条件をクリアした責任ある団体」と期待。
吉田代表理事は、「道内で指定を受けた3つの中のひとつで、大変うれしく思う。7割は札幌市民が訪れているが、はまなすが咲く頃には、指定を受けたことで宣伝効果となる」と喜んでいた。
石狩灯台は、航行する船舶の安全のための重要な施設であり、はまなすの丘公園の入口に建ち、1892(明治25)年の開設以来、石狩のシンボルで憩いの場として多くの人々の親しまれ、今年で130周年を迎える。
同観光協会は、これまで石狩灯台周辺の環境整備(草刈り・清掃)や灯台の簡易な点検(施設の目視・点灯確認)、一般公開(コロナ禍で中止)を行い、灯台側にあるはまなすの丘公園ヴィジターセンターでの旧石狩燈台燈器や無等不動レンズなどを展示し、パネル展やリーフレットを配布。異常を発見した場合の通報などを行ってきた。
2021(令和3)年10月30日の灯台記念日には、石狩灯台のライトアップと灯台周辺自然散策ツアーを行い、灯台ペーパークラフトを配布。
今後、この制度を活用し、石狩灯台の一般公開を4月下旬から予約受付し、いしかりガイドボランティアの会のメンバーがガイド役を務めて実施する。
6月のはまなすの花が咲く時期に、地区のイベントに合わせて灯台130周年記念も含めたイベントを企画している。
25日(金)11:00から、函館海上保安部で北海道江差観光みらい機構へ、28日(月)11:00から、紋別海上保安部で知床財団へ指定書の伝達式を行う。