小樽市(迫俊哉市長)が開設している小樽市公設青果卸売市場(有幌町1)は、1月5日(水)7:30から2022(令和4)年の初せりに先立ち、新年開場式を実施し来賓30名を含む市場関係者約80名が出席した。
同市場は、市から承認を受けた樽一小樽中央青果株式会社が事業を行っているが、経営不審が続き、2005(平成17)年に自主再建を断念。札幌未来中央青果株式会社からの支援を受け事業を継続してきたが、経営状態は改善できず事業継続が困難と判断し、2021(令和3)年10月26日開催の取締役会で、2022(令和4)年2月末を以って営業停止を決定した。
開設者の迫市長は、「新型コロナウイルス感染症の影響で飲食店への販売が伸び悩んだが、巣ごもり需要もあり取扱量は前年比95%と若干の減少に抑えた。
また、売上高は単価高傾向であったことから、前年比102%と増加した。そのような中、卸売業者として定評を頂いている樽一小樽中央青果株式会社が2月末を持って営業停止となる。1973(昭和48)年同市場開設以来、市の青果物の流通を支えていただいたことに心から感謝する。
3月以降の市場の体制については、小樽青果市場仲卸組合、小樽青果商業協同組合をはじめ、市場関係者の皆さんと協議を重ねているところで、札幌未来中央青果株式会社から、市場関係者の取引は継続し青果物の流通確保へ協力していただけるとの話を聞いており、引き続き、同市場を青果物の流通拠点として活用するように調整をしている」と述べた。
同仲卸組合・舘岡功一理事長(株式会社大果大共青果代表取締役社長)は、「これまでの功績に感謝し、改めて青果の流通の中心であるよう努力していかなければならないと思う。小樽の市民の皆さんに、安全安心な商品・安定した価格と品質を、これまで以上に維持できるよう、札幌未来青果の力を借りながら仲卸業者・小売業者と力を合わせて頑張りましょう」と挨拶した。
同商業協同組合・柴田生理事長(有限会社いちふじ柴田商店代表取締役社長)の音頭で、手じめを行い、結束を固め努力することを誓った。
その後、初せりが行われ、本日の取引に果物はなく、野菜(ハクサイ・キャベツ・ミニトマト・長ネギ・土長イモ・サツマイモ)の6種類で、合計86,616円(税込)で競り落とされた。