市立小樽美術館(色内1)1階多目的・市民ギャラリーを会場に、12月21日(火)から開催された「舞踏と美術」SURPRISE!—田仲ハルと舞踏に魅せられた美術家たちの展示会最終日となった26日(日)は、16:30から舞踏家・田仲氏のソロ舞踏が展示会場で披露され、約30人が鑑賞した。
8月開催の特別展の仕切り直しとして、同氏とこれまで仕事を通じて関係を持った小樽ゆかりのアーティスト5名による多彩なジャンルの60点が、会場を変え展示された。
企画展示室とは違った窓のある空間から生まれる雰囲気を醸し出し、印象深い展示会を展開。
彫刻家の福江悦子さんは、「前回の短かった開催期間の残念な気持ちを汲み取ってくれ、開催できて良かった」と話した。
付き合いも長く、舞台美術を担当経験のある上嶋秀俊氏の作品「いのちのかけら」をバックに、素肌にスーツを纏った田仲氏が登場し舞踏が始まった。静寂の中から、これから始まる未知の世界へ観客を誘いざない、30分ほどの時間は瞬く間に過ぎていった。
上嶋氏は、「人間も動植物もすべて自然の一部で、何事にも代え難いもので、エネルギーが集結している。自身がエネルギーを放出することによって、命の塊になることを作品に表現した。作品を背景に踊ってもらい感無量」と話した。
田仲氏は、「企画展は3日間の開催で残念な結果となり、幻の展覧会のメンバーを募りリベンジ展を開催し、前回とは雰囲気が違う。常に前を向いていて、もう前回の彼らはいなかった。せっかく舞踏をテーマにしているのだから、最後に舞踏で締めくくらせてもらい、ありがとう」と述べた。
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