小樽市議会第4定例会 一般質問始まる

 小樽市議会2021(令和3)年第4定例会は、12月8日(水)13:00から一般質問を行い、高橋龍・中村吉宏・丸山晴美・須貝修行・川畑正美・秋元智憲ら各議員が質問に立った。

 

 (仮称)北海道小樽余市風力発電所・高島観光船訴訟・看護師養成校などについて質問があり、同風力発電所建設は大規模な建設となり、住民の意見に寄り添うべきと見解を求めた。

 

 迫俊哉市長は、「当該事業計画の環境影響評価法に基づく、配慮書と方法書に対する意見を道へ提出。事業者に対して、自然環境や住環境への影響など14項目について適切な調査や対応を求め、今後、住民等の理解が得られているとは言い難い状況にある場合や、環境保全や眺望景観上の影響が大きいと判断した場合は、事業計画を是認できない可能性があり得る旨を述べた。

 

 住民等から低周波音による健康被害、自然環境や景観への影響などを懸念して建設に反対する声が寄せられている状況であり、市としても環境保全や眺望景観上の影響を危惧している。

 

 住民の声を踏まえながら、本事業計画の環境影響評価に対する北海道知事からの意見照会にはもちろん、直接事業者に対しても市として必要な意見を述べたい」と答弁。

 

 高島観光船事業者が高島漁港区において観光船事業を行うにあたり、市が区分条例の規定の解釈を誤り、2016(平成28)年6月1日事業者に実施に必要な許可を行ったが、市のコンプライアンス委員会から、観光船のための係船環や建物が区分条例に違反する旨の報告を受け、市が違法な許可を行ったことを認め、2018(平成30)年4月27日に一連の許可等を取り消したが、事業者から許可取消の取り消しを求められて訴訟が進められ、2021(令和3)年10月8日に判決が言い渡され、損害賠償金約7千万円を支払うこととなり、第1回臨時会で審議し、財政調整基金からの借入金を財源として予算措置をするとした。

 

 中村議員は、「なぜ許認可の違法性や条例違反を再三指摘したにも関わらず、全責任は私にあると言っていた森井前市長からの返還に関する問い合わせはあったのか」を質問。

 

 迫市長は、「損害賠償金に関わる求償権の行使については、当時の港湾室職員など関係者から事業聴取を行い、違法な許認可が行われた背景や経緯を改めて確認した。

 

 求償権の行使については、本市の顧問弁護士に意見照会を行ったほか、臨時会における各会派の討論を踏まえ、全国市長会の顧問弁護士に対しても求償権の行使について相談。市内の弁護士に対しても業務委託として求償権の行使について見解を求めるなどその可否について検討を重ねているところで、損害賠償金に関する前市長からの問い合わせは一切ない」と述べた。

 

 より市民の安心安全に深く関わる問題となる看護師養成校に関しては、これまで通り新卒の看護師が輩出されない期間が生じ、看護人材が不足することを懸念するとした。

 

 2025(令和7)年度末の卒業生を最後に小樽看護専門学校が閉校し、2026(令和8)年度に新設を目指す看護学校で、最初に卒業生が出るのが2029(令和11)年度末となる。

 

 7年度の卒業生は8年度の新規採用に、11年度の卒業生は12年度の新規採用となるので、新卒の看護人材を供給できない年度は、9年度から11年度の3年間となり、これまでの看護専門学校卒業生の就職地域実績の2018(平成30)年度から2020(令和2)年度の3年間平均から、小樽市への看護師の就職は59.1%となる。

 

 この割合が今後も同程度に推移すると仮定し、72人の看護師の不足が生じることを明らかにした。

 

 迫市長は、「新卒者や離職した看護師に市内の就職を働きかけるとともに、市内医療機関で離職防止の取り組みを進めてもらう」と具体例を上げた。

 

 9 日(木)からは予算特別委員会を予定している。

 

 ◎小樽市議会(外部)

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