小樽市消防署では、北海道電力ネットワーク株式会社と合同で、11月15日(月)・16日(火)の9:30〜11:30、塩谷3丁目の同社訓練用鉄塔を使って救助訓練を実施した。(写真提供:小樽市消防本部)
同署機動1課15名と同社小樽支店電力部送電グループ4名が参加し、鉄塔状の特殊な環境下における救助活動の知識と技術の習得、および緊急時における相互の協力体制の確立を目的として行われた。
鉄塔上で作業時に事故が発生したとして、消防隊が救助活動を行うため、確実に電力が遮断されていることが必要なことから、同支店作業員による電力遮断及び検電による二次災害防止措置手と、鉄塔・電線・その他送電設備を構成している部材、救助活動時に注意すべき点等や鉄塔専用墜落防止器具についての説明を受け、実際にその器具を使用して訓練用鉄塔の昇降要領を確認。
何らかの原因により鉄塔上で作業員の事故が発生した際、鉄塔の所在、事故内容(感電・病気等)、作業員の容態等のほか、大体の鉄塔は山中に設置されていることから位置情報を特定するための進入路等の情報など、消防機関への通報時に必要となる情報についてや、消防隊が到着するまでの間に現地にいる作業員ができる応急処置についても説明を行った。
北電作業員が地上高約10mの鉄塔上で作業中に意識を失い宙吊りとなり、自力で降りられなくなったと想定。北電職員による実際の119番通報訓練や電力遮断確認及び検電作業を実施し、二次災害防止手順を実施。
消防隊が到着し、北電職員から情報聴取及び電力遮断を確認。救助隊員が鉄塔上に登り救出。
消防単独では行うことが出来ない鉄塔を使用した訓練を行い、特殊な環境下で安全かつ迅速に救助活動を行うための知識及び技術を習得することができただけではなく、同支店との顔の見える関係を築き、連携を図ることができた有意義な訓練となった。
今後も、定期的に合同訓練を実施することで連携強化を図り、各隊員の技術向上とともに組織力を強化していきたいとした。
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