小樽市総合博物館運河館トピック展 1941年夏の記録

 小樽市総合博物館運河館(色内2)では、12月23日(木)まで、第一展示室でトピック展「臨海錬成会 長橋国民学校の夏」を開催している。

 

 同展は、日中戦争下の1941(昭和16)年8月1日〜10日、長橋国民学校(現小樽市立長橋中学校)の児童267名が、臨海錬成会に参加した記録を紹介している。

 

 臨海錬成会は、国を支えるための体力・泳力向上を目的とした夏季水泳講習会で、長橋から塩谷海岸までの片道6kmを徒歩で往復していた。

 

 船に乗ったり、七夕行事をするなど、夏休みの楽しい行事でもあったことが、参加した児童の感想文から読み取れる。

 

 姉妹で通う妹がとても楽しみにしていた様子や、今までの小学校から国民学校と改まって、体を鍛えるということが叫ばれるようになり、6年生の男子が泳ぎもできるようになったことを誇らしげに思った様子が書かれている。

 

 泳げない児童から平泳ぎやクロールなど、能力別に3班に分けての練習メニューだった。

 

 担当の三木暁了学芸員は、「生の声が書かれた資料として、子どもたちの感想文を手元で目を通してもらうことで、より実感を得るのでは」と来場を呼び掛けた。

 

 運河館トピック展「臨海錬成会 長橋国民学校の夏」 12月23日(木)まで
 小樽市総合博物館運河館(色内2)第一展示室
 入館料:一般300円、高校生•市内在住70歳以上150円、中学生以下無料

 

 ◎運河館トピック展(外部)