2021(令和3)年小樽市議会第3回定例会は、9月15日(水)13:00から、自由民主党からは松岩一輝議員・濱本進議員、公明党・高橋克幸議員、立憲・市民連合の佐々木秩議員、共産党は酒井隆裕議員と小貫元議員が質問に立った。
松岩議員は、船浜海岸と蘭島海岸の保全及び浸食対策について質問。
9月10日(金)、東小樽町内会から船浜海岸ついて、蘭島町内会と蘭島海水浴場組合から蘭島海岸の保全及び浸食対策の要望書が市長に施行された。
船浜海岸の札幌寄りの一帯は、離岸堤などの設備がなく長年の浸食により砂浜が海流で削り取られる洗堀が著しく、気象状況によってはJR線路の基礎まで波が達している状況。JR北海道が被害を防ぐ工事を実施したが、2021(令和3)年5月には線路が大きく陥没した。運休が最小限に食い止められ再開されたが、JR札幌-小樽間は乗降客数が多い線路でもある。
蘭島海岸は北海道最古の1903(明治36)年に開設。今年で118年の歴史があり、昨年は12万人が来場した。5つの離岸堤を設置しているが、砂浜の洗堀が進み、海水浴場としての機能を果たすことが難しい。住宅地に波の影響もあり、津波対策などの防災対策も求められる。
市長は、「保全及び浸食対策については、海岸事業の地元要望から実施までの流れは、町会からの要望書を市が受理し北海道に提出。
この要望書を受け、小樽市漁業組合などと協議した上で、事業実施の判断を行う。事業費は海岸管理者の北海道が支払う。2003(平成15)年度から2014(平成26)年度にかけて、北海道が銭函海岸で浸食対策を実施している。
海岸住民が、浸食により公共交通等に不安を抱いていることを受け、これらの被害を未然に防止するための事業実施を管理者の北海道へ要望し、関係機関との調整を図る」と回答した。
高島と豊井の海岸線の市道管理については、「この場所では、不法投棄・テントの設置・迷惑駐車・バーべキュー・花火・密漁など、週末には十数ものグループが集まって好き勝手に使い、地域の人が清掃している状態」とし、具体的な解決策を求めた。
市長は、騒音や迷惑駐車などに対して住民から頼まれ看板を設置した。市道上の迷惑行為による警察署の通報では、今年はこれまで4件出動し指導しているという。
「このような状況に住民は不安を抱き、生活に支障をきたしていることから早急の解決が必要と考える。
通行止めの実施には、地権者との同意が課題となり、道路管理者としては、通行止めによる手法を検討し、地権者との打ち合わせを予定しているが、道路用地の所有者が北海道のため、市が整備して有効活用を図ることは難しい」と回答。
酒井議員は、手押信号機にある交差点の停止線が勝手に変えられ、地域住民の声を聞く必要があったのではと質問。
小樽警察署に聞いたところ、この度の変更は、以前より問題があった交差点であり、停止線の位置が横断歩道から大きく離れていたため、黄色信号で直進し、赤信号で横断歩道に突き進んでくる車両が多いことから、横断歩道を渡る歩行者、特に登下校時の子どもたちの横断に危険があると、改めて地域の方から改善要望があったことを受け、現地調査し総合的に判断したもので、警察署は地域の要望を受け止め対応している。
市は、「交通安全施設に関する案件は、地域住民の皆さんの意見や要望を聞いてもらいたいと考えるが、この度のことは、地域の要望を踏まえ、北海道公安委員会において十分な検討のもとで、総合的に判断した結果と承知している。地域住民の不安の声について、この度の変更は、横断歩道を渡る歩行者の安全確保が目的である」と理解を求めた。
街路樹や植樹マスについての必要性について、これまでボランティアが植樹マスの雑草等の処理などを行なってきたが、高齢化に伴いできなくなってきている。街路樹についても、今後の管理についてどうするか質問。
プラタナスの街路樹は年1回剪定を実施し、落ち葉は連絡があれば市が対応し、電線に接触した場合も剪定している。市民が行うことは危険。街路樹の今後の在り方には、町会の考えを聞きたいとした。
市道の除草は、要望のあった路線を5月〜7月に行うが、この時期が適切なのか問われた。
現在、市内に4万本の街路樹があり、倒木の恐れがないと伐採はしない。朝里川温泉地域の北海道新幹線トンネル残土は、土砂災害を受け、盛り土が問題視されている点については、独立行政法人鉄道建設運輸施設整備支援機構では、地すべりの危険性について現地での地質調査を実施し、安全性について解析し、地すべりの危険性を想定させる滑り面などの地下での動きは確認されていないことなどから、機構としては発生土受け入れの安全性に問題はないと判断した。
市は、「機構から当該調査及び解析結果の説明を受けていて、安全性に問題はないとの判断は信頼できるものと認識した」と回答。
16日(木)から予算特別委員会が始まる。
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