小樽美術館再開 「運河画家と呼ばれた男 石塚常男展」

 10月1日(金)に緊急事態宣言が明け、観覧可能となる市立小樽美術館(色内1)では、1階中村善作記念ホールで9月25日(土)から予定していた、同氏とゆかりのある小樽を拠点としていた画家を紹介する、中村善作の系譜第1弾「運河画家と呼ばれた男 石塚常男展」を12月26日(日)まで開催する。

 

 旧小樽信用金庫小樽本店に飾られていた12点の寄贈作品の中からと、同館収蔵と合わせ17点を展示し、埋め立て前の四季折々の運河の表情を独自の色彩で表現している。

 

 石塚常男(1910-1985)は新潟市に生まれ、小樽市に転移。米屋を営む傍ら、独学で油彩に取り組む。

 

 最も小樽らしいものを描きたいと小樽運河をモチーフに、埋め立て前の運河を独自の色彩ハーフトーン(中間色)で、100号の大作を次々と発表。運河の魅力を広く伝えた。

 

 一水会・道展会員、小樽市美術展覧会市展の創立委員を務め、市展40年史の記念誌の表紙を同氏の運河が飾った。

 

 サロン・ド・トンヌ展(フランス)にも出展し積極的に活動。それらの功績が認められ、小樽市功労賞を受賞している。着実に名を上げ、中村善作とは一水会に入選した頃に出会う。善作はエメラルドグリーンを好み、町が緑になる6月以降に小樽にやってきた。

 

 石塚もハーフトーンの中にエメラルドグリーンを使った絵が多く、善作からアドバイスを受け、常に現場主義を伝えたという。

 

 中村善作の系譜①「運河画家と呼ばれた男 石塚常男展」
 緊急事態宣言明け後〜12月26日(日)9:30〜17:00(最終入館16:30)
 市立小樽美術館(色内1)1階中村善作記念ホール
 月曜日・11月4日・11月24日休館
 9月25日〜10月22日観覧料:一般300円、市内70歳以上・高校生150円
 10月23日〜12月26日観覧料:一般600円、市内70歳以上・高校生300円
 ともに中学生以下無料

 

 ◎市立小樽美術館(外部)