2021小樽の桜200点 Free Lanceで写真展

 旧手宮線沿いある趣のある石造りの蔵を改装したジャズ喫茶Free Lance(色内2)で、2021年今年の小樽の桜の写真展が6月2日(水)から始まった。

 

 今年で26回目となる今回の写真展は、緊急事態宣言下での開催ではあるが、外出自粛の中、小樽・札幌在住の20名と小樽商科大学写真部が撮影した作品200点に、それぞれ桜の思いを馳せ、桜を通じて今しか撮れない今年の小樽の物語を伝えている。

 

 毎年、今年の桜をテーマに、桜が咲いてから散るまでの短い期間、空を気にしながら慌ただしく撮影に出かけ、1か月ほどの間に作品に仕上げている。

 

 一部モノクロとカラー写真の自由なサイズで、撮影者がプリントしたものを、密を避けるため3日間に分けて持ち寄り、店主の神田泰行さんが、同店2階の壁一面に貼り付け、ギャラリーに早変わりさせた。

 

 開放された窓から心地良い風が店内に流れ込み、桜の写真に囲まれながら静かな時間を過ごすことができる。

 

 神田さんによると、「桜の名所というよりも、子どもが生まれた記念や新築した時に植樹した桜、小樽に住み生業としている人たちの桜など、小樽の町の掘り起こした桜を見てもらい」と話している。

 

 桜小学校の校庭の桜や、桜町の川沿いの桜並木・天狗桜・総合博物館貯水塔の桜・公園の緊急事態宣言の立て看板と桜・JR南小樽駅の駅舎とホームをつなぐ跨線橋工事と桜・工事のためテントで覆われた旧日本郵船と桜など、今年ならではの光景を伝えている。

 

 2021年の春、今しか見られない町の様子を後世にも伝えるため、写真を撮ることの意味を感じさせる写真展だ。

 

 2021今年の小樽の桜の写真展 6月2日(水)〜20日(日)12:00〜20:00

 Free Lance(小樽市色内2) 8日(火)・15日(火)定休