飲酒死亡事故から9年 令和3年度小樽商大追悼式

 

 

 小樽商科大学(緑3・穴沢眞学長)では、2012(平成24)年5月に発生した飲酒死亡事故で亡くなった学生の2021(令和3)年度追悼式を、5月7日(金)12:15から、同大学体育館追悼の碑前で行い、遺族をはじめ、穴沢学長ら学校関係者、学生代表約30名が出席。

 

 昨年度は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を懸念して、報道関係は出席せず、今年度は少人数で開かれた。

 

 穴沢学長は、「9年の月日が流れても、一人の尊い命が失われた事実は決して消えることはない。私たちもこの日のことを決して忘れてはならない。飲酒による事故を未然に防ぐことができなかったことを深く反省し、二度とこのような事故を起こさないことを誓う。毎年、この時期に誓いの碑の前で故人を追悼し、改めて、全学挙げて飲酒事故防止に取り組む強い決意を新たにした」と述べた。

 

 学生自治会・廣吉和貴会長(3年)は、「悲しい事故が起きてしまったこと、事故を繰り返してはいけないことは、先輩から後輩へ今も語り継がれている。今日のこの碑の前で、改めて飲酒事故再発防止に努めることを固く誓う」と約束した。

 

 遺族と学長・自治会長の4名で献花し、1分間の黙祷を捧げ、故人の冥福と飲酒事故の防止を誓った。

 

 参列した遺族は、「グランドの奥の亡くなった場所へ行き、涙が出た。親は堪える。他の子どもたちには、このようなことが起きないようお願いしたい」と話した。

 

 飲酒死亡事故は、2012(平成24)年5月7日に同大学のアメリカンフットボール部の部員が、大学内のグランドでバーベキューパーティを行なった際に、過度な飲酒による死亡事故が発生。新入部員だった1年生男子学生(19)が死亡する事故が起こった。部員50人を無期停学などの懲戒処分、同年7月に同部を廃部にした。

 

 ◎小樽商科大学HP(外部)

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