小樽美館企画展関連 日本画家本間聖丈展

 小樽出身の日本画と水墨画家の本間聖丈(1922-2004)と小樽日本画協会8名の作品を展示する「本間聖丈展-小樽日本画協会とともに」が、4月28日(水)~5月9日(日)、市立小樽美術館(色内1)1階多目的ギャラリーで開かれている。

 

 同館企画展の「北海道の日本画たち小林コレクションⅠ」の開催に合わせ、小樽を代表する日本画界の巨匠・本間氏の作品と、現在は指導者になった人も多い当時の教え子たちの作品を一同に展示した。

 

 漁港で作業する人々を描く「北の漁場」(1988年)や「漁具倉庫」(1996年)などの日本画と水墨画9点と、小樽日本画家協会の上田入子会長をはじめ8名の日本画・水墨画8点の計16点を展示している。

 

 同氏は、1922(大正11)年に小樽市色内で生まれた。日本画を中心に水墨画・仏画・漫画など、幅広い表現方法を持つ画家で、小樽では1958(昭和33)年から市展委員を務め、小樽日本画協会を主宰し、1993(平成5)年度に小樽文化貢献賞を、亡くなった2004(平成16)年には小樽市文化功労賞を受けた。

 

 国鉄を退職後は、後進の育成にも力を入れ、同氏が教える教室は大勢の生徒が集まった。

 

 会場には、道展に出展した120号の大作も多く、同氏の魅力溢れる作品を鑑賞できる貴重な展覧会となっている。画集の表紙にも使われている「森へおいでよ」(1995年)は、緑の香り漂う森の中に2頭の鹿を描いた温かい雰囲気の作品。


 
 本間氏の指導を受けた上田会長は、「爽やかな作品からは、性格が画面に滲み出ている。作品のテーマもバラエティに富み、本間氏と同会の作品を一同に展示。この機会にぜひ会場に足を運んでいただきたい」と話した。


 
 
本間聖丈展-小樽日本画協会とともに 4月28日(水)~5月9日(日)10:00~17:00
市立小樽美術館多目的ギャラリー 4月30日・5月6日・7日休館 入場無料

 

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